フェルスタッペン、4番手からの逆転優勝「メルセデスを抜き去る時の満足感と言ったら…」F1-70周年記念GP《決勝》2020
Published:
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、2020年シーズンのF1世界選手権において、メルセデス以外で初めて優勝したドライバーとなった。22歳のオランダ人ドライバーは、8月9日に開催された第5戦F1-70周年記念GP決勝レースを4番グリッドからスタートし、メルセデスを抜き去って今季初優勝を飾った。
フェルスタッペンは最前列を独占したメルセデス勢とは異なるハードタイヤでレースをスタートした。蹴り出しで遅れる可能性があるため「スタートが鍵になる」と語っていたフェルスタッペンは、ミスのない見事なスタートを決め、ターン1で3番手のニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)をオーバーテイク。メルセデス狩りに取り掛かった。
RACE HIGHLIGHTS 🎬
Our 70th Anniversary Grand Prix at Silverstone was gripping right to the finish 🍿
Watch all the best bits ⬇️#F170 🇬🇧 #F1
— Formula 1 (@F1) August 9, 2020
タイヤをセーブするためにペースを落とせ、とのレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーズの静止を振り切ったフェルスタッペン。無線を通して「これが唯一のチャンスだ。おばあちゃんみたいに、ただ座って眺めてるなんて出来ない」と反論し、第1スティントからブラック・アローの2台に執拗なプレッシャーを掛け続けた。
ペースを維持せざるを得なくなったメルセデス勢は、タイヤに酷いブリスターを発生させてしまい失速。その結果、フェルスタッペンが2012年以来初となるシルバーストン・サーキットでのレッドブルの勝利を掴んだ。ホンダにとっては1989年のアラン・プロスト(マクラーレン・ホンダ)以来のシルバーストン初制覇だった。
この日の勝利によってフェルスタッペンは、ランキング首位を走るルイス・ハミルトンに30ポイント差と迫る2位に浮上。バルテリ・ボッタスを抜き去った。
1日を振り返ったフェルスタッペンは「メルセデスを抜き去って引き離す時の満足感と言ったらないね」とコメント。残りのシーズンでも勝利を掴むべく、手を緩めずにメルセデスにプレッシャーを与え続けたいと、決意を新たにした。
メルセデスを抜き去った時の満足感と言ったら…
マックス・フェルスタッペン決勝: 1位, グリッド: 4番手
今日は最高の一日だった。チームとして全てを上手くまとめ上げる事が出来たし、結果には本当に満足している。
予選Q2をハードタイヤで通過する選択をしたわけだけど、これが決勝レースで実を結び、正しい戦略だった事を証明できて嬉しく思う。第1スティントの長さとペースが鍵を握ったと思う。ミディアムタイヤじゃそんなに長く走れないからね。ハードタイヤでのスタートは間違いなく正解だったと思う。
このクルマは特に決勝において、ソフトコンパウンドで上手く機能している。タイヤに優しいんだ。メルセデスをオーバーテイクして引き離す時の満足感と言ったらないね。
シーズンを通して、今後もこういったレースが出来る事を期待している。彼らは今なお支配的な強さを誇るチームだど、僕らは彼らを攻め続けていく。レッドブル・ホンダはチームスピリットに溢れた素晴らしいチームだ。決して諦めずにリスクを取って勝負に出る姿勢が大好きだ。
来週末のバルセロナでのレースに頭を切り替える前に、今日はこの勝利を味わいたい。誰もがそれに見合うだけのハードワークを重ねてきたからね。