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スリップストリーム

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スリップストリームとは、前方を走るマシンの真後ろに発生する空気抵抗が小さいエリアのこと。「トウ」とも言い、「スリップストリームを使う」「スリップに入る」などのように使う。空気抵抗が少なくなることで、このエリアに入ることができれば走行速度を大幅に上げることができる。結果としてオーバーテイクや追い上げのための強力な武器となる。英語圏では「トウ」の方がポピュラーなようだ。

コーナーでは遅くなることも

スリップでの速度向上は、原則として直線コース・ストレートを走行する場合に限られる。というのも、高速コーナーを速く走るためにはダウンフォースが必要だからだ。スリップエリアでは前方からの空気量が減るためダウンフォースが落ちる。また、コーナリング時には前走車が発生させる乱気流によってマシンコントロールが困難になるためだ。空力マシンである現代のF1カーは、”キレイな空気”=乱れのない空気がマシンにぶつかることを想定して設計されているため、乱気流下ではダウンフォースを大幅に失ってしまい事故の危険すら高まる。

長くスリップを使いすぎると、エンジンやブレーキ等の冷却(空気による冷却)が十分に行われなくなり、これらがオーバーヒートする可能性が高まる。スリップストリームはうまく利用すべき後続マシンの特権ではあるが、追い抜くべきところで追い抜けないと自身の首を絞めかねない諸刃の剣でもある。