フェルスタッペン「ハミルトンが非常に難しい状況に陥るのは間違いない」メルセデス移籍濃厚のラッセルを高く評価

ウィリアムズのジョージ・ラッセルと握手を交わすレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年8月30日F1ベルギーGPにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

仮にバルテリ・ボッタスがチームを去り、その後任としてジョージ・ラッセルがメルセデスに移籍した場合、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはルイス・ハミルトンが「非常に難しい状況」に陥るだろうと考えている。

メルセデスは未だ2022年シーズンのドライバーラインナップを発表していないが、トト・ウォルフ代表が認める通り、発表はなされていないが既に決定は下されている。そしてその決定はスパの週末を前にラッセルに伝えられた。

また、キミ・ライコネンの引退により少なくとも一つのシートが空くアルファロメオへの移籍が強く囁かれるボッタスは来季以降の複数年契約への希望を口にしており、ラッセルのメルセデス昇格とボッタスの移籍は確実との見方が大勢を占めている。

フェルスタッペンはザントフォールトで開催されるF1第13戦オランダGPの開幕を前に、前戦ベルギーGPで圧巻の2番手グリッドを獲得したラッセルの才能を改めて評価し、7度のF1ワールドチャンピオンが来年、苦しい状況に置かれる可能性があると予想した。

「もし彼が(メルセデスに)加わる事になれば、ルイスにとって非常に難しい状況が生まれるのは確実だ」とフェルスタッペン。

「彼は昨年のバーレーンGPで(病欠のハミルトンに代わってメルセデスの)クルマに乗り、コースに出た1周目から既にバルテリを非常に難しい状況に陥れていたわけで、(メルセデスの)マシンで経験を積めば積むほど、そしてチームに慣れれば慣れるほど、自然と速さ増していくのは楽に想像できる」

「初めてのチームでのレースに際しては、セットアップの方向性についてチームから指導を受ける事になる。最初はクルマに対してどんな手を加えれば良いか分からないからね」

「僕のレッドブル移籍後の最初のレースでは、『このクルマを速く走らせるために何が必要なのか僕にはサッパリ分からないから、ダニエル(リカルド)のやる事を真似ておこう』って言った事を覚えている」

フェルスタッペンは雨のスパでのラッセルの予選パフォーマンスに触れて、クルマが雨用のセットアップに仕上げられていたとは言え「ウィリアムズであれだけの事ができたのは本当に凄い」と述べ「もし彼がシートを手に入れたら、素晴らしい結果を出すと期待している」と付け加えた。

「ゴーカート時代からの馴染みの顔ぶれとF1でも同じ様に戦う事ができて嬉しいよ」

対するハミルトンは、2度のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソを始めとして、過去に幾人ものトップドライバーをチームメイトに対峙してきたとして「何かを証明しなきゃならない立場にはいない」と語り、23歳のイギリス人ドライバーに脅威を感じてなどいないと主張した。

フェルスタッペン母国、ザントフォールトのグランドスタンドには”オレンジ・アミー”と呼ばれるフェルスタッペンの熱狂的応援団が大挙する見通しで、過去に幾度となくハミルトンにブーイングを浴びせてきた経緯から、週末のイベントでも同様の光景が広がる事が懸念されている。

ハミルトン本人はブーイングに影響される事はないと主張しているが、仮にそれに臆する事があればフェルスタッペンは勢いに乗る事ができる…ハミルトンはザントフォールトのファンからどのように迎え入れられると思うか? との意地の悪い質問に対してフェルスタッペンは次のように答えた。

「それによって僕が後押しされるのは良くない事だね。ルイスに影響を与えない限り…つまり、(質問者が)聞きたいのはそういう事なんだろう」

「僕としてはファンの皆がコース上のマシンを見て楽しんでくれる事を期待している。最高の結果を目指して戦う僕らの姿を見て欲しい」

なおボッタスは、少なくともオランダGPの週末に来季の計画が発表される事はないとしており、2022年のメルセデス、アルファロメオ、そしてウィリアムズの来季ドライバーラインナップの正式発表はモンツァでのイタリアGP以降になるものとみられる。

F1オランダGP特集

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