あわやコース外…フェルスタッペンの熾烈な防御「望むところだ」とルクレール
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10月21日の2023年F1アメリカGPスプリントでは、スタート直後の1周目にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)による首位を巡る熾烈なバトルが繰り広げられた。
ポールからスタートしたフェルスタッペンは、後方2番グリッドのルクレールからポジションを守るべくイン側にステアリングを切った。ルクレールはこれに追いつき、更にイン側に並びかけた状態でターン1へと向かった。
3度のF1王者のディフェンスは、きっちり1台分しかスペースを残さぬ徹底したものだった。ルクレールは片輪を芝生に落としかけながらも食らいついたが追い抜くには至らず、逆にターン2に向けてイン側に入ったルイス・ハミルトン(メルセデス)にポジションを奪われた。
スタート直後のフェルスタッペンとのバトルについて「一線を越えていたと思うか?」と問われたルクレールは「正直に言えば、もし僕が彼の立場だったら全く同じ事をしたと思う」と答え、あのディフェンスは一切問題はないとの考えを示した。
「限界に達していたとは思うけど、これまでに何度も言ってきたように、それは僕が望む戦い方だ。だから今日のレースは上手くいかなかったけど、それで良いし、これもレースの一部だと思ってる」
「いいスタートが切れて、僅かながらも左側にギャップが見えたから、それを狙いにいったんだけど、ターン1に向けてかなりタイトになって、残念ながらマックスとのバトルで勢いを失ってしまい、ルイスに並ばれてしまった」
「その後、ターン2のアウト側を回る事になったんだけど、タイヤに熱が入っていなかったから本当に大変で、接触せずにルイスと並んでターン3に入る方法がなかったからアクセルを緩めたんだ」
「その後は大変だった。1周目にいきなり、かなりロスをしてしまったことでDRSがなく、兎に角、自分のレースをするだけだったし、特に最初の数周はルイスとマックスが速すぎた。終盤に向けてルイスのペースに追いついたけど、時遅しだね」
フェラーリはスプリントで2台の戦略を分けた。もう1台のSF-23をドライブしたカルロス・サインツは20台の中で唯一、ソフトタイヤでレースを戦った。ルクレールはこれが決勝に向けてのアドバンテージになると考えている。
「戦略を分けた事で大量のデータを集める事ができた。これは明日に向けてちょっとした助けになるはずだ」とルクレールは語る。
「ソフトタイヤがどんな挙動を示すのかが分かっているわけだからね。これをアドバンテージに明日のレースで優勝できればって思ってる」
ルクレールは日曜の本戦をポールポジションからスタートする。
2023年F1アメリカGPスプリントではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾った。
決勝レースは日本時間10月22日(日)28時より、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を56周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。