角田裕毅、得意のシルバーストンで苦戦を予想「今のパッケージだと難しいかも」
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スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅が2022年FIA-F1世界選手権第10戦イギリスGPに先立ち、ピットアウト直後にクラッシュを喫してDNFとなった前戦カナダGPを振り返りつつ、週末に向けて抱負を語った。
イギリスGPの舞台、シルバーストン・サーキットは角田裕毅にとって過去に好成績を残してきた得意コースであるものの、アップグレードの予定がないのか、現時点でのパッケージでは厳しい戦いを強いられる可能性があると考えているようだ。
イギリスは大部分が本拠を構えるF1にとっての母国であり、多くのチームが車体の基礎パフォーマンスを引き上げるためのアップグレードを持ち込む予定で、ミッドフィールドとしてはアルピーヌとアストンマーチン、そしてウィリアムズが意欲的な開発物を投入する見通しだ。
イェンツァー・モータースポーツから参戦した2019年のFIA-F3選手権では14位と7位、カーリンから参戦した2020年のF2では3位、DNF、6位、優勝、そして昨年のF1では10位と、角田裕毅は過去のシルバーストンで欧州ドライバーを相手に堂々たる成績を収めている。
今のパッケージだと難しいレースになるかも
角田裕毅
イギリスGPに向けて
初めて訪れた前戦のカナダは、国もモントリオールの街並みも素晴らしく本当に楽しかったのですが、コース上ではまたも難しい週末となってしまいました。
ペースは良く、その前のアゼルバイジャンGPの時より個人的にも良いパフォーマンスが発揮できたのでその点には満足しているのですが、エンジンペナルティを受ける事になりました。
そのため最初から難しいレースになる事は分かっていたのですが、残念な事にバリアに突っ込んでレースを終える事になりました。
その時点までは上手くやれていただけに本当に残念ではありますが、これまで走った事がなかったコースを知ることもできましたし、教訓にしていきたいと思います。
ここ1週間は本当に慌ただしかったです。
まずはファエンツァでフィジカル・トレーニングに取り組みました。そして日曜日にはレッドブルのソープボックス・レースに参加するために、初めてサンマリノに向かいました。
チームが僕のヘルメットを模したソープボックスを用意してくれた事もあり、楽しみながら全エントリーの審査を行いました。本当に面白かったです!
優勝トロフィーを手渡した後はイギリスに飛んで、シルバーストンとレッドブルリンクでの週末に向けてシミュレーター作業に取り組みました。
シルバーストンは2019年のF3の際に初めて走ったコースで、ポイントを獲得できた事もあり、よく知っているサーキットです。
F2に参戦したその翌年は2週間に渡って4回のレースを行いました。最初のフィーチャーレースでは3位、2回目のスプリントレースでは優勝しました。
F1に初めて参戦した昨年は10位でポイントを獲得したのですが、本当に大勢の観客のみなさんが見に来てくれて、とてもいい雰囲気だったのを覚えています。ここは得意なコースかなって思ってます。
新しいクルマで昔ながらのこの高速サーキットを走るのを楽しみにしています。
スピード的には昨年のマシンより若干遅くなるとは思いますが、ラップタイムとしては遜色ないレベルになるのではと思っています。
アゼルバイジャンでの経験から判断すると、今年のシルバーストンは例年よりオーバーテイクしやすいかもしれませんね。
目標はいつも通り、予選Q3に進出してポイントを獲得することです。現時点でのパッケージでは難しいレースになると思いますが、フリー走行を問題なくスムーズに過ごせれば幾らか後押しになると思います。
屈指の高速コースとして知られる1周5,891mのシルバーストン・サーキットで行われた2021年のF1イギリスGPでは、予選2番グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)が1周目のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との接触事故を経て逆転のトップチェッカーを受けた。
F1イギリスGPは日本時間7月1日(金)21時からのフリー走行1で幕を開ける。