角田裕毅とガスリー、決勝に望むコンディションは正反対!2台でセットアップを分けたアルファタウリ
Published: Updated:
F1第10戦イギリスGPの公式予選に挑んだスクーデリア・アルファタウリはピエール・ガスリーが11番手、角田裕毅が13番手と、揃ってQ2敗退に終わる結果となった。両者の間に横たわったコンマ4秒というギャップの一因はセットアップの違いに依るものだったようだ。
高速のシルバーストン・サーキットで高速コーナーに苦戦するという八方塞がりの中、アルファタウリ勢は週末を通して後手に回る展開が続いた。Q1敗退のリスクも十分にある流れであったが、それでも2人はQ2へと駒を進めた。
予選は開始直前に雨が本降りとなり、3セグメントを通して路面コンディションが移り変わる難しい条件の中で行われた。これは角田裕毅よりガスリーに対して有利に働いたようだ。
予選を終えた角田裕毅は2台でセットアップを分けていた事を明かした。角田裕毅の22号車はドライ寄り、ガスリーの10号車はウェット寄りに仕上げられていた。以下の写真では、2台が異なるリアウイングを搭載しているのが分かる。
「フリー走行でのパフォーマンスが奮わなかったため、Q2進出は難しいと予想していただけに、この結果を受け入れたいと思います」と角田裕毅は語った。
「コンディション的に難しい予選となりましたが、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれましたし、これまでの週末を考えれば本当に前向きな結果になったと思います」
「僕のクルマはドライ向けにセットアップされているので、明日のレースで雨が降らないことを願っています」
「厳しいレースになると思いますが、チャンスはあると思いますし、ポイント獲得を目標にまとめ上げていきたいと思います」
ドライコンディションでの競争力が期待できないガスリーは、日曜に向けて雨乞いするつもりだと言う。
ヘルメットを脱いだガスリーは「今週末のドライコンディションでのプラクティスはめちゃくちゃ厳しかった」と語った。
「このコースで苦戦することは予め分かっていたけど、あまり解決策を見つけられない状況が続いてる。それでも予選は上手くやり切れたし、11番手には満足しなきゃね」
「勿論、この程度のパフォーマンスに満足することはできないし、望んでいるのはもっと上位だけど、この手のコースにおける僕らのクルマの現状はこんなものなんだ」
「今夜は雨乞いをして、明日のレースがドライ以外のコンディションになることを願うよ」
特にアストンマーチンがそうだが、本拠が近い事からライバルチームの多くがシルバーストンにアップグレードを持ち込んだ。
一切、新しい空力パーツがないアルファタウリにとって、天候がどうあれ決勝も楽にいかない事は疑いないが、予選を終えてテクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、もう少しの辛抱だと訴えた。
「目下、さまざまな空力アップデートに取り組んでいる最中だ。この先に控えるレースでは、新しいパーツによってパッケージを前進させることができるだろう」
2022年F1イギリスグランプリ予選ではカルロス・サインツ(フェラーリ)が初のポールポジションを獲得。2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)という結果となった。
決勝レースは日本時間7月3日(日)23時にフォーメーションラップが開始され、1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。