フェルスタッペン、まさかの5番手「課題山積」好敵手グリッド降格の好機も苦戦
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タイトル争いを繰り広げるライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)が4基目のICE(内燃エンジン)投入で10グリッド降格を受ける事となり、マックス・フェルスタッペンは逆転に向けて大きなチャンスを得たものの、10月8日(金)に行われたF1第16戦トルコGP初日は5番手と苦戦を強いられた。
フェルスタッペンはアンダーステアに悩まされペースを見出す事ができず、ロングラン中には右フロントタイヤのイン側にブリスターが発生した事でバイブレーションについて不満を訴える場面もあった。
イスタンブール・パーク・サーキットは昨年F1カレンダーに復活したばかりのコースであり、進むべき方向性を決断する上で材料が不足しているが、フェルスタッペンは予選までに何とか改善していきたいと語る。
「路面コンディションが良くなった事もあって、このコースが如何に最高かって事を感じる事ができたけど、今日は僕らにとって最高の1日とはならなかった。今夜はやるべき仕事が山積みだ」とフェルスタッペン。
「FP1とFP2とでは幾つか異なる事を試してみたんだけど、現行マシンでのこのコースに関するデータは多くないから、まだ改善点を探しているところだ」
「ルイスは日曜にペナルティを受ける事になるけど、僕らとしてやるべきは自分達の事に集中する事だ」
「幾つか課題を抱えている状況ではあるけど、何とか明日の予選までに改善したいと思ってる」
苦戦の理由は路面にあった。チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはSky Sportに対し、昨年と比較して路面状況が大きく改善した事で、持ち込んだセットアップが上手く機能していないと説明した。
「今はバランスを崩している状況だ。サーキットは昨年よりも遥かにグリップが向上していて、我々はセットアップという点でウインドウの外にいる。今夜は夜遅くまで忙しい時間を過ごす事になりそうだ」
「とは言えクルマは良いわけで、我々としては問題を理解しさえすれば良い。問題はパフォーマンス・ウインドウの範囲内に入れるかどうかであって、今日はそれが出来ていなかった」
メルセデスに遅れを取っているのはショートランだけではない。ロングランペースでも大幅な改善が必要だ。
「メルセデスがここで強いことは予想していたし、実際、彼らはここで強さを発揮している。グリッドペナルティを活かすためには、幾つかの事にトライしてみる必要がある」とホーナーは続ける。
「思うに彼らのマシンはデグラデーションが低く、タイヤに対する負荷が小さいようだ」
持ち込みタイヤが1ランク柔らかくなった事に加え、本イベント開催に先立ってウォーターブラスト処理が施されたため、路面は経年と相まって、再舗装されたばかりの状況で開催された昨年のグランプリと比べて大きく改善されている。
初日をトップで締め括ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)をコンマ1秒差で退けた。3番手にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続く結果となった。
F1トルコグランプリ3回目のフリー走行は日本時間10月9日(土)18時から、公式予選は同21時から1時間に渡ってイスタンブール・パーク・サーキットで開催される。