トヨタ、2020年ニュル24時間への参戦を断念…新型コロナの影響受け
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を受け、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は9月24日(木)から27日(日)に開催が予定されていた第48回ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参戦を見送ると発表した。
TGRは2007年から13年連続でニュル24時間に参戦し続けており、本年もトヨタ自動車の社員メカニック・エンジニアが自ら製作したレース車両(LEXUS LC)で参戦する予定で準備を進めていたが、新型肺炎の影響により断念せざるを得ない状況に追い込まれた。
パンデミックのためにチームメンバーには渡航制限が課され、現地での走行テストの自粛などによって車両開発に甚大な影響が及んでいた。今回のマシンには初投入のエンジン及びその周辺技術の導入が予定されていただけに尚更であったという。
トヨタは参戦見送りの理由について「この状況下では、極めて過酷なニュル24時間レースにおいて、安全に完走し得る保証が困難であるだけでなく、参画する多くの社員、及び関係者の安全確保にも課題があると判断」と説明し、「参戦を楽しみにされていたファンや関係者の皆様におかれましては、ご理解をいただけますようお願いいたします」と続けた。
トヨタの豊田章男社長は「本年は参戦を見送ることになりましたが、社員メカニック、社員エンジニア、そしてプロドライバー、サプライヤー、スポンサーパートナーの皆様と共に、“もっといいクルマづくり”の挑戦は続けてまいります。ファンの皆さまにも、引き続き、我々の活動を見守っていただき、そして応援いただければと思います」との談話を発表した。
なお、TGRはニュル24時間レースの重要性を改めて強調し「来年以降も参戦を続けていく所存」とした。来年度の第49回大会は2021年6月に開催が予定されており、TGRは今回の決断によって生まれた時間を活用して、早期から来年の参戦準備を始めていくとしている。
なおTGRはスバルと共同で、5月24日(日)14時~17時にオンラインイベント「e-Nürburgring Race」を開催する。