角田裕毅の米国好走を「ベストレース」と評価しないアルファタウリのトスト代表
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スクーデリア・アルファタウリのフランツ・トスト代表は、8位入賞に加えてファステストラップを記録したF1アメリカGPを角田裕毅の「ベストレース」とは評価しなかった。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での決勝成績は角田裕毅にとってというだけでなく、チームにとっても2023年シーズンのベストリザルトだった。
10位フィニッシュながらも角田裕毅は、シャルル・ルクレール(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の失格により8位に昇格し、ファステストによるボーナスの1点を持ち帰った。
この日稼いだ計5ポイントは、アメリカGPまでの18レースで稼いだチームの総得点に相当する。これによりアルファタウリは、コンストラクターズ選手権9位につけるハースとの差を2ポイントにまで縮めた。
F1メキシコGPの初日を迎えたエルマノス・ロドリゲス・サーキットでトストに対し、COTAでの角田裕毅の走りは「今年のベストパフォーマンス」だと思うか?との質問が飛んだ。
それに値するレースが他にあると考えているのか、シーズン閉幕に向けてこれから現れると考えているのか、それとも額面どおりの意味なのか。
真意は分からないが、アルファタウリの指揮官は、3年目を迎えた角田裕毅は特にタイヤマネジメントやレースに対する理解において進歩したと強調しつつも、アメリカGPを彼の「ベストレース」とは評価しなかった。
「ユーキは何度か良いレースをしてきた。そう言わざるを得ない」とトストは語る。
「ルクレールとハミルトンの失格のおかげで2つポジションを上げた事を忘れてはならない。あれがなければ10位で終わっていた」
「ただ、彼はレースを本当に上手くコントロールしてみせた。タイヤマネジメントは本当に良かったと言わなければならない」
「3シーズン目を迎えて彼はあらゆる面、特にタイヤに関してこれまでよりも遥かに理解しており、レースで上手く対処している。レースに対する読みは遥かに成熟した」
「あれが彼のベストレースだったのかどうか…、、私はそうは言わない。だが、彼は本当に良いレースをした」
F1メキシコGPの初日、アルファタウリはダニエル・リカルドがトップ8を連発するパフォーマンスを発揮した。メキシコを含めた残り4レースでハースを逆転する事は可能だろうか?
トストは「クルマには十分なパフォーマンスがあると思う。我々は彼らの前に立てるだろう」としつつも、「前に立つこととポイントを獲得することは別の話だ」と強調する。
「なぜならトップチームが全車完走すれば、トップ10に入ってポイントを獲得するのはそう簡単なことではないからだ」
「しかしながらまだ4レースが残っているし、もちろん我々はベストを尽くす。今後も良い戦いを続けて、こうしたチームを打ち負かすことができると私は楽観視している」