アルファタウリ・ホンダ:好調から一転 ストレス溜まる結果「ERSを使い果たしてしまった」とガスリー
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アルファタウリ・ホンダ勢は、9月12日(土)のF1トスカーナGP予選前最後のフリー走行でピエール・ガスリーが5番手、ダニエル・リカルドが9番手につけ、FP1に続いて2台揃ってトップ10にクルマを並べたものの、午後のスターティンググリッド争いでは一転。Q3に手が届かずフラストレーションが溜まる結果となった。
ガスリーは週末全てのフリー走行でトップ10に食い込むなど、前戦モンツァでの勝利の勢いそのままに印象的なパフォーマンスを示していたが、予選Q1でまさかの16番手に終わり、昨年のベルギーGP以来となるQ1ノックアウトを喫した。
ガスリーの敗退によってアルファタウリ・ホンダの期待を一手に背負ったクビアトは、Q2の2セット目のアタックの際、ターン7をエンジン全開で駆け抜けるという一か八かの賭けに出たものの、グラベルに片輪を落とした事で自己ベストを更新できず、12番手でクルマを降りた。
順位 | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|
12 | クビアト | アルファタウリ | 1:16.928 | 1:16.854 | |
16 | ガスリー | アルファタウリ | 1:17.125 |
テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「予選まで高い競争力を発揮していただけに残念な結果。高パフォーマンスを繰り返せなかった要因を探る必要がある。予想より結果が奮わなかった事で、決勝に向けての今夜の作業は山積みだが、レースではミッドフィルダーの連中と戦えるだけのパッケージがあると思う」と語った。
どうやらガスリーは、予選に向けてクルマに施した変更が上手く機能しなかったと考えているようで、ラップの序盤でERSを使い果たしてしまった事を明かしつつ「3回目のフリー走行を終えていくつかの変更を加えたが、正しい方向に進む事が出来なかった」と語った。
フランツ・トスト代表はQ1敗退のガスリーについて「単純に遅すぎた」として、アンダーステアに苦しんでいたとも明かしている。
AlphaTauri:F1トスカーナGP予選を終えて
ピエール・ガスリー予選: 16位, FP3: 5位
週末を通してすべてが順調だったのに、今日はフラストレーションが溜まる一日になってしまった。
フリー走行中のマシンは調子が良かったし、予選に入って少しエンジンをプッシュしたんだけど、2回のアタックラップで共に、フィニッシュラインに達する前にエネルギーを使い果たしてしまいコンマ1秒以上を失ってしまった。ギャップ的には、Q2まで僅か0.05秒だった。
(オーバーテイクが難しいと思われる)この手のコースの予選で、これほど遅れてしまうのが良い事ではないのは明らかだし、それまでは全てが上手くいっていただけに本当に残念だよ。予選では上手くまとめられず、一番やってはいけないタイミングで些細なミスを犯してしまった。明日はポイント圏内まで挽回できるように頑張るつもりだ。
ダニール・クビアト予選: 12位, FP3: 9位
フリー走行の時とは違って予選中のマシンは良い感じで、今日は充実した一日を過ごす事ができた。昨日の時点ではマシンにあまり満足できていなかったんだけど、エンジニアの皆が僕のドライビングに合ったマシンにしようと頑張ってくれたおかげで、今日は前進できた。
(Q3まで)コンマ数秒足らない状況だったから、失うものもなかったし、最後のアタックではターン7をエンジン全開で行ったんだ。上手くいかなかったけどね。
明日は12番手からのスタートだし、戦える位置にいると思う。ムジェロでのレースは誰にとっても初めての事だから何事も起こりうると思うし、だからこそ、どんな事態に対しても臨機応援に対処してそれを活かすことが大切だと思う。
ポールポジションはルイス・ハミルトン。2番手にバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスAMGがフロントローを独占した。2列目には3番手にマックス・フェルスタッペン、4番手にアレックス・アルボンが並び、レッドブル・ホンダ勢が占拠した。
2020年F1トスカーナ・グランプリ決勝レースは日本時間9月13日(日)22時10分にブラックアウトを迎え、1周5245mのムジェロ・サーキットを59周する事でチャンピオンシップを争う。