トロロッソ・ホンダ、来季ラインナップを12月に発表「更なる入賞なくしてハートレーの契約更新はない」
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スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表は、ホンダと共に挑む2年目のドライバーラインナップについて、今シーズンが閉幕する12月まで発表される事はないとの見通しを示した上で、ブレンドン・ハートレーが契約を更新するためには、更に入賞を重ねる必要があるとの見解を示した。
トロロッソ・ホンダは先月のロシアGPで、レッドブル・レーシングへと昇格するピエール・ガスリーの後任として、昨年までチームに所属していたダニール・クビアトの復帰を発表。未定となっていたシートの一つが埋まった。
FIA WEC世界耐久選手権で2度のチャンピオン経験を持つブレンドン・ハートレーは、先週開催されたF1アメリカGPでキャリアベストとなる9位入賞を果たしたものの、18戦を終えて選手権ポイント僅か4点と、チームメイトのガスリーの28ポイントと比較すると明らかに見劣りする結果に終わっている。
オースティンでのレースを振り返ったハートレーは、残りの3戦でのポジティブなリザルトと来シーズンの見通しについて楽観的な姿勢を示したものの、トスト代表はF1メキシコGP初日26日に行われた公式記者会見に出席し、ハートレーが契約更新を手にするためには更なる入賞が必要だと述べた。
「確かにオースティンでは良いレースをしていたが、結果を見ればピエールが28ポイントを獲得している一方でブレンドンは4ポイントだ。チームに留まりたいのであれば、パフォーマンスを改善しなければならない」
「まず第一に、全体像をはっきりとさせるためにシーズンの終了を待つ必要がある。そして多分12月になるだろうが、レッドブルが来シーズンのトロロッソのドライバーラインナップを決める事になると思う」
トロロッソの人事決定権を持つレッドブル上層部は、来シーズンのクビアトの相方としてフォーミュラEに参戦する日産e.damsのアレックス・アルボンに白羽の矢を立て引き抜きを模索。トスト代表は「機密事項」を理由に交渉の詳細を語る事を拒否したものの、モータースポーツ・アドバイザーのヘルムート・マルコが現在日産側にアプローチしており、交渉がまとまる公算が高まっている。
チーム側がハートレー解雇を前提に水面下での動きを加速させている一方で、ハートレー本人は現行の契約は来シーズンも有効なものだと強調する。「僕の契約は来年も有効だし、自分自身は良い仕事をしていると信じてる。平等なチャンスが与えられれば、チームメイトと真っ向勝負できる」
今週末初めて1セットしかない空力アップグレードを搭載したハートレーは、F1メキシコGP一発目のフリー走行で9番手タイムをマーク。続く午後のセッションでは王者メルセデスを抑えての堂々6番手に輝いた。