「勝つべき」だったとノリス…フェルスタッペン逆転の今季7勝!角田は終始クルマに苦戦 / F1スペインGP 2024 《決勝》結果と詳報
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2024シーズンのFIA-F1世界選手権第10戦スペインGP決勝レースが現地6月23日にカタロニア・サーキットで行われ、予選2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が逆転の今季7勝目、通算61勝目を飾った。
3年ぶりにポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)は1周目のターン1で行き場を失い3番手に後退。変則的なピットストップ戦略を取り、66周のレースの35周目にジョージ・ラッセル(メルセデス)との見応えのあるバトルを制して2番手に浮上すると、終盤に向けてフェルスタッペンとの差を詰めていったが2.219秒及ばなかった。
チェッカーフラッグを経て、2位フィニッシュとファステストラップ獲得の知らせを受けたノリスは無線を通して「僕が勝つべきだった。スタートがクソ過ぎた。クルマは最高だった。みんなよくやってくれた。でも僕らにはもっと相応しいリザルトがあったはずだ」と悔しさをにじませた。
4番グリッドに着いたジョージ・ラッセル(メルセデス)は1周目のターン1でトップに立つも、3周目のターン1でDRSを持つフェルスタッペンに大外刈りを許してリードを奪われた。チームメイトのルイス・ハミルトンは残り22周でソフトタイヤに交換。サインツとラッセルを抜いて表彰台の最後の一枠に滑り込んだ。
予選5番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)はノリスと同様に第一スティントを大幅に引っ張る変則的な3ストッパーを採用したが、表彰台争いには絡めずラッセルから僅か0.4秒遅れの5位に留まった。
チームメイトのカルロス・サインツも6位に終わり、レッドブル、マクラーレン、そしてメルセデスに対するフェラーリの劣勢が浮き彫りとなった。
5周目にはサインツがルクレールを交わす際に接触が発生。「カルロスが寄せてきた」とルクレールが苛立つ様子を見せる場面もあった。ルクレールはレース後、サインツはフェラーリの指示に従わず、母国観衆の前で「注目を集めよう」として自分達のレースを危険にさらしたとの考えを示し、サインツは「文句を言うことが多すぎる」とルクレールに反撃した。
ピエール・ガスリーが7番手、エステバン・オコンが8番手につけたアルピーヌの勢いはレースになっても衰えることはなく、格上のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)とセルジオ・ペレス(レッドブル)にこそ追い抜きを許したが、ガスリーは9位、オコンは10位と、ダブル入賞を果たした。
RBは大幅なアップグレードパッケージを持ち込んだにもかかわらず、ダニエル・リカルドが15位、角田裕毅が19位に終わり、ノーポイントでスペインを去ることとなった。
角田裕毅はオープニングラップで2台を交わして15番手に浮上するも、7周目にスタートポジションまで後退。高速コーナーでの「酷いアンダーステア」を含め、終始クルマに苦戦し続けた。
また、ピットレーンで制限速度を0.1km/h超過したため、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)と並び5秒ペナルティを科された。ペレスと同じく唯一、3ストップ戦略を取った。
ヒュルケンベルグは終盤に向けて入賞圏内を射程に入れていたが、5秒ペナルティの影響は大きく、10位オコンに7秒届かなかった。僚友ケビン・マグヌッセンはジャンプスタートによる5秒ペナルティを受け17位でクルマを降りた。
地元の英雄フェルナンド・アロンソは、ザウバーの周冠宇を抑えて孤独なレースを12位でフィニッシュした。チームメイトのランス・ストロールも14位と、アストンマーチンもまた、ノーポイントに終わった。
ウィリアムズ勢はペースとバランスに苦しみ、パワーユニット及びパーツ交換によるパルクフェルメ規定違反に伴いピットレーンからスタートしたアレックス・アルボンは終盤にコース外に飛び出し18位。ローガン・サージェントは唯一の2周遅れで最下位に終わった。
2024年F1第10戦スペインGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 66 | 1:28:20.227 | 25 |
2 | 4 | ノリス | マクラーレン | 66 | +2.219s | 19 |
3 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 66 | +17.790s | 15 |
4 | 63 | ラッセル | メルセデス | 66 | +22.320s | 12 |
5 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 66 | +22.709s | 10 |
6 | 55 | サインツ | フェラーリ | 66 | +31.028s | 8 |
7 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 66 | +33.760s | 6 |
8 | 11 | ペレス | レッドブル | 66 | +59.524s | 4 |
9 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 66 | +62.025s | 2 |
10 | 31 | オコン | アルピーヌ | 66 | +71.889s | 1 |
11 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 66 | +79.215s | 0 |
12 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 65 | +1 lap | 0 |
13 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 65 | +1 lap | 0 |
14 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 65 | +1 lap | 0 |
15 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 65 | +1 lap | 0 |
16 | 77 | ボッタス | ザウバー | 65 | +1 lap | 0 |
17 | 20 | マグヌッセン | ハース | 65 | +1 lap | 0 |
18 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 65 | +1 lap | 0 |
19 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 65 | +1 lap | 0 |
20 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 64 | +2 laps | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 24℃ |
路面温度 | 40℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1スペインGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | カタロニア・サーキット |
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設立 | 1991年 |
全長 | 4657m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |