F1スペインでのアップグレードを見送るハース「VF-22はオールラウンダー」とマグヌッセン
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次戦スペインGPは今シーズンのヨーロッパラウンドの始まりを告げる場であり、多くのチームが今季最初のメジャーアップグレードを持ち込む見通しだが、ハースはVF-22を前戦仕様のままとする決定を下した。
ギュンター・シュタイナー代表はバルセロナでの週末に先立ち、車体に新たな開発パーツを持ち込まない予定だと明かして、待望の今季初アップグレードの投入は数イベント先になると説明した。
「明らかにスペインは通常、アップグレードが行われる場所であり、かなりの数のチームがそれを計画していると思う」とシュタイナーは語った。
「各々のマシンにどれ位の違いが出るのか、ライバルチームが何を持ち込むのかは分からないが、アップグレードなしでもパフォーマンスは発揮できると考え、我々はもう少し投入を待つことにした」
「アップグレード・パッケージの到着は4~5レース先の事になるだろう。私はそれに自信を持っている」
前戦マイアミGPではミック・シューマッハとケビン・マグヌッセンの双方がポイント圏内を走行していたものの、最終的には2台揃って圏外に転げ落ちた。
結果にこそ失望すれどもシュタイナーはVF-22の素性を評価しており「ポジティブなのはクルマが良いと言う事だ。あとは兎に角、セットアップを適切に行い、タイヤを上手く機能させる事ができれば戦う事ができる」と前向きだ。
昨季1年を棒に振って開発されたVF-22の強みは何処にあるのか? テクニカル・ディレクターのシモーネ・レスタ率いるマラネロの新たなデザインオフィスで設計された今季チャレンジャーについてマグヌッセンは、マイアミまでの5戦の経験を踏まえて「オールラウンダー」と形容した。
「総合力が高いマシンだ。ウエットコンディションでもドライでも、インターミディエイトタイヤを履いても素晴らしい。もちろんクルマを作動領域に入れる必要があるけど、今年の僕らはその点でも真っ当に仕事ができていると思う」
プレシーズンテスト会場ともなったF1スペインGPの舞台、カタロニア・サーキットは、全長4675mに16コーナーを有するマシン総合力が試されるコース。事実上、欧州ラウンドの初戦という事で多くのチームが大規模なアップグレードを持ち込む。
昨年のグランプリではルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、バルセロナでの5連覇を達成した。
F1スペインGPは、日本時間5月20日(金)21時からのフリー走行1で幕を開ける。