ダニエル・リカルドに復調の兆し、要因は新シャシーなのか?それとも…中国で突如、角田裕毅を上回る好走をキープ
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角田裕毅が突然の不調に見舞われる一方、ダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)はF1第5戦中国GPで遂に反撃の狼煙を上げた。奇しくもそれは、新シャシーの投入と機を同じくした。
上海でのRBのガレージは開幕4戦と比べて完全に入れ替わったかのようだ。リカルドは予選で初めて角田裕毅を打ち負かしただけでなく、フリー走行、スプリント予選、そしてスプリントでもチームメイトを上回った。
この逆転劇は、厳しいシーズンスタートを経てチームがリカルドのシャシーを交換した、まさにその週末に起きた。
とは言えRBは、リカルドが以前使っていたシャシーに問題があったとは考えていない。これは単なる偶然なのだろうか?
12番手を記録した予選を経てリカルドは、シャシー交換がパフォーマンス改善の要因である可能性を認めつつも、断定を避けた。
豪「speedcafe」によるとリカルドは「より普通の週末のように感じるのは確かだ」とした上で、「確かにシャシーを交換した。でもそれを以てすぐに『間違いなくそれだ』とは言いたくない。幾つかのレースを通してそれを証明する必要があると思う」と語った。
「とは言え今週末に僕らが変更したのはそれだし、今のところは僕にとっての今年のベストウィークエンドになっている」
シャシーが新しくなった事を肌で感じるか?と問われたリカルドは「そうだね」と認め、「1種類のサーキットしか走っていない状況だけど、白か黒かと言われれば、今のところはイエスだ」と続けた。
「もし、この後の5レースも週末が完全に180度変わるようであれば、僕は自信を持って、前のシャシーは何かがシックリこなかったと言えると思う。原因が分からないままって可能性もあるけど」
「5レース後にそう言えたら良いね。だってそれは、シーズンが間違いなく好転して、ようやく苦境を脱せられたという事を意味するわけだから」
リカルドの3号車VCARB 01の今週末の変化はシャシーだけではない。チームは上海にアップグレードを持ち込んだ。
ただしそれは、ドライバーのヘルメット後方に発生する空気の乱れを低減させ、リアへと流れる空気の流れを改善させる事を目的としたヘッドレストのみであり、前戦と比べてクルマが大きく変わったわけではない。