ミック・シューマッハ、2022年末を以てフェラーリとの関係終了との報道
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報道によるとスクーデリア・フェラーリはミック・シューマッハ(ハース)との関係を2022年末を以て終了させる。事実であればアルファタウリやアルピーヌへの移籍話が信憑性が増す事になる。
フェラーリからの正式発表はないのものの、イギリスの「Autosport」は30日(火)、今年12月に満了を迎えるシューマッハのフェラーリ・ドライバー・アカデミー契約は更新されず、7度のF1王者を父に持つ23歳のドイツ人ドライバーは2023年に向けてフリーエージェントになると伝えた。
なおパドックでは、師であるセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)がシューマッハに対し、アカデミーを去るよう助言したとも噂されている。
報道とは裏腹に、フェラーリのマッティア・ビノット代表はシューマッハの将来について、現時点ではまだ何も決定していないと説明している。
マラネッロの指揮官はF1ベルギーGPの決勝を経てドイツ「Sky」のインタビューに応じ、「ここ数戦、彼は調子を上げてきており成長を感じさせているが、シーズンを通して見る事が重要だ。まだ判断を下すには早すぎる。後日、彼の将来にとって何がベストなのかをギュンター・シュタイナー(ハースF1代表)と話し合う予定だ」と語った。
とは言え、フェラーリは2023年のハースのレギュラードライバーに関して何らの影響力も行使する事はできないようで、シュタイナー代表は「我々はフェラーリの意見を待つ必要はない」等と述べ、シート決定に際するパワーユニットサプライヤーの発言力を否定している。
ただいずれにせよ、シューマッハが今季末を以てハースのシートを失うとの噂はシーズンを経る毎に強まっており、Autosportはケビン・マグヌッセンの来季チームメイトとして、イタリアとアメリカのFP1でVF-22をドライブする予定のアントニオ・ジョビナッツィが有力だと伝えた。
シューマッハの来季に関しては、FIA契約承認委員会(CRB)の審議結果に関わらずオスカー・ピアストリを起用しないものと見られるアルピーヌや、角田裕毅とピエール・ガスリーを擁するアルファタウリの候補に名前が挙がっている。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは下位カテゴリー時代からシューマッハをフォローし続けてきた事を認めており、今年のサマーブレイクを前に「シューマッハとは何の話もしていない」とする一方、「彼はフェラーリジュニアだ」と付け加え、マラネロからの縛りがなくなれば起用を検討の余地があるとも受け取れる発言を口にしている。
仮にシューマッハが2023年のF1に残れず、アストンマーチンのリザーブを務めるニコ・ヒュルケンベルグがF1復帰を叶えられなければ、アウディ及びポルシェというドイツが誇る2つの自動車メーカーがF1参戦に向けて準備を進める中、2023年のF1グリッドからドイツ人ドライバーが姿を消す事になる。
シューマッハは2019年にフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)と契約。支援を受けFIA-F2選手権に参戦すると、2年目を迎えた2020年にチャンピオンを獲得し、2021年よりハースからF1に参戦している。