メルセデスW15の「獣」特性を指摘するラッセル、前半戦仕様の旧スペックもピットから6位

アルピーヌをリードするジョージ・ラッセル(メルセデス)、2024年10月20日(日) F1アメリカGP決勝レース(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

10月20日に開催されたF1アメリカGP決勝レースで、ピットレーンからの6位入賞を果たしたジョージ・ラッセルは、理解が追いつかず、扱いが難しいメルセデスW15を「獣」と評した。

予選Q3のターン19でクラッシュを喫して最新スペックを失ったラッセルは、6月のカナダGPで使用した旧型フロアを搭載してレースに臨んだが、9番手スタートのセルジオ・ペレス(レッドブル)を抑える6位を手にした。

最新のアップグレード・パッケージでないにも拘らず、見事に巻き返したレースへの感想を求められたラッセルは、「間違いなく、今日の結果には満足してる。ピットレーンからのスタートだったしね。レース中にどんな展開になるかは全く予想できなかった」と語った。

「それに、カナダで使ったフロアに戻したわけだしね。10レース前のスペックかな。もっと前のかもしれない。それでも6位、しかもレッドブルの前でフィニッシュできたんだから、本当に素晴らしいことだと思う」

「いつだって『もしこうだったら』という疑問はつきまとうけど、僕らが今、向き合っているクルマは本当に厄介なんだ。ルイスは滅多にミスをしないドライバーだけど、昨日の僕に起きたことと全く同じことが今日、彼にも起きた」

「僕らが向き合っているのは、そんな獣のようなクルマなんだと思う」

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サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のターン19脇のグラベルに囚われ身動きが取れなくなったルイス・ハミルトン(メルセデス)、2024年10月20日(日) F1アメリカGP決勝レース

フロントウイングやフロントサスペンション、フロアエッジ&フェンスにサイドポッド・インレット、そしてエンジンカバーから成る最新スペックを搭載したラッセルは、初日のスプリント予選で最前列を掴み取った。

その一方でスプリントレースでは、2台揃ってタイヤのオーバーヒートに見舞われ、予選ではQ3でラッセルがクラッシュ。日曜のレースでは、ルイス・ハミルトンがラッセルと同じくターン19でクルマのコントロールを失い、僅か2周でリタイヤした。

一貫性を欠く状況についてラッセルは「毎回、コースに出るたびに何が起こるのか予測できないんだ。僕らは誰もが感情のジェットコースターに乗っている感じでね」と語った。

「このクルマにトップ争いをするポテンシャルがあるのは確かだけど、実際、そうなった時は、どうしてそうなったのか分からないし、逆にそうでない時も、なぜそうなったのかが分からない」

「それを解明して理解するのは本当に難しい」


2024年F1第19戦アメリカGPでは、4番グリッドからスタートしたシャルル・ルクレールが今季3勝目を挙げ、カルロス・サインツがこれに続いたことでフェラーリが1-2フィニッシュを達成した。

エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台とする次戦メキシコGPは10月25日のフリー走行1で幕を開ける。

F1アメリカGP特集

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