引退?ちょっと待ってくれ!”正直で率直”なベッテルにGPDAでの職務継続を求めるライバル達
Published:
F1グリッドのライバルドライバー達は引退してなお、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)がグランプリ・ドライバーズ・アソシエイション(GPDA)のディレクター職に留まる事を願っている。
2022年シーズン末を以てF1での現役生活にピリオドを打つ事を発表したベッテルは、2010年よりF1ドライバー組合の理事を務めてきた。GPDAは現在、アレックス・ブルツを会長として、ベッテルとジョージ・ラッセル(メルセデス)がディレクターを、アナスタシア・ファウルが法律顧問を務めている。
F1に対してベッテル以上の情熱を持つ現行ドライバーは他に見当たらない。ベッテルはF1ドライバーという以前に大のF1ファンであり、スポーツのあり方や将来の方向性に対して確固たる考えを持っている。
レッドブル時代にチームメイトとして過ごした経験を持つダニエル・リカルド(マクラーレン)は、まずは引退後も同職に留まる気があるかどうかをベッテルに尋ねてみるべきだと語った。
リカルドはF1第13戦ハンガリーGPの開幕を前に「彼が続けたいかどうか、様子を見守ることになるかもね! どうなるかは分からないけど。間違いなく良い仕事をしてきたし」と語った。
「セブは多くの場合、兎に角、ありのままを言う人なんだ。攻撃的って意味じゃなくね。兎に角、正直で率直なんだよ」
「安全性に関するような議題で遠回しな発言は求められていない。だから彼の性格は、あのポジションに本当に適していると思うんだ」
「僕らにとっても本当に、すごく新鮮なニュースだったから、内々で話し合って誰が後任に相応しいかを議論し合う事になると思う。何にせよ、彼は本当に素晴らしい存在だった」
バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)に至っては、ベッテルほどGPDAのディレクターに相応しい人物はいないとして、2023年以降も同職に留まって欲しいと語った。
「ああいった役割において、セブの代わりを務めるのはかなり難しいと思うんだ。彼がどんなだったかを思えばさ。分かるでしょ? 」
「彼は本当にストレートで、また率直で、物事を回りくどく考えたりしない。ありのままに発言し、多くのことに大きな声で疑問を投げかける人なんだ」
「僕としてはこれからも続けて欲しいな。本人が乗り気かどうかは分からないけど、続けてもらえたら嬉しい」
同じGPDAディレクターのラッセルは「誰もがセバスチャンの知性を知っている」と述べ、ベッテルがいなくなる事で失うものは計り知れないと意見した。
「何度もミーティングを重ね、舞台裏でFIAやF1といった関係者と話をする中で、彼がどれだけの一般常識を持っているか、どれだけのF1に関する知識を持っているかを誰もが知っている。それは技術的な面にすら及んでいるんだ」
「彼が自分自身、そしてビジネスに取り組んでいる様を見るのは本当に刺激的だし、何よりも彼は兎に角、人間的に本当に素晴らしい人なんだ」
「今の世の中にセブのような人は多くはないし、間違いなく恋しく思われるだろうね」