角田裕毅を引き合いにしたマルコの批判「煩わしくはない」リカルド臆せず、不要と主張
Published: Updated:
角田裕毅を引き合いにヘルムート・マルコがパフォーマンスの早期改善を警告した事についてダニエル・リカルド(RB)は、他人に批判されるまでもなく、自身がやるべき事は理解していると主張した。
リカルドはセルジオ・ペレスの後任として2025年のレッドブル復帰を目指しているものの、バーレーンとサウジアラビアでの開幕2戦では予選・決勝の双方で、シート争いのライバルとなり得るRBのチームメイトの後塵を拝した。
ジェッダでの週末を経てマルコは「SpeedWeek」に寄せたコラムの中で「ユーキの予選パフォーマンスは本当に良かった。ダニエルは早急に解決策を見つけ出さなければならない」と綴った。
母国オーストラリアでのイベント初日を前に、マルコが発した先の「歯に衣を着せぬ発言」や、これに関する質問を苛立たしく思うか?と問われたリカルドは「そんな事はない。煩わしくはない。それも僕らの大事な仕事の一部だからね」と返した。
そして、ドライバーにとって最も重要な仕事は「ドライビング」であるとしつつも、報道陣と話す事も大切な役割の一つであるとしたうえで、「物事が上手くいっている時は誰もがポジティブな反応を示すけど、そうでない時はそれほどポジティブな反応がない」という状況は、F1においては普通のことだと付け加えた。
リカルドは、他人に証明しなければならないものは何もなく、自分自身に対してのみ証明すべきものがあると感じており、マルコの批判を待つまでもなく自身がやるべき事は十分に理解していると主張する。
「F1に深く関わるにつれて、自分がここにいるのは自分自身ができると信じているからこそだって事が分かってきたんだ」とリカルドは語る。
「証明するものがあるとか、人を喜ばせる必要があるとか、誰かを喜ばせる必要があるとか言われても、僕は自分自身のためにここにいる」
「正直なところ、まだやれると思っているし、応援してくれる人たちに誇りに思ってもらいたいと思ってる」
「もちろん、予選Q3には進みたいと思っているし、やれると信じている結果を出したいとも思ってる。でも僕らがいる中団はかなりの接戦だ」
「バーレーンの予選もそうだったけど、ラップをまとめられなかったことは僕自身が分かっているし、それが14番手とQ3の差に繋がった」
「サウジアラビアの予選Q1では、9番手から16番手までがコンマ1秒以下だったと思う。つまり、ヒーローに見えるか見えないかは紙一重だ。コンマ1秒が大きな違いを生む状況だからこそ、僕は何よりも先に自分自身を見つめ直すんだ」
プレシーズンの段階では、リカルドが2025年のレッドブル最有力候補との見出しが広く踊ったものだが、現実はそれとは逆の方向に進みつつある。
リカルドは、シニアチームのシートに関する様々な憶測を「鵜呑みにはしていない」と述べ、仮に良い成績を収めれば何かが「起こる可能性があること」を認識しているとしつつも、それに焦点を当てるのではなく、週末ごとに自身のベストを尽くすだけだと主張した。
また、自身の経験を通して、外部の話題に気を取られると本来の仕事から注意が逸れる恐れがある事も認識していると述べ、まだ24戦の内の2戦が終わっただけだと付け加えた。