RB:2年ぶりのシンガポールに心躍らすリカルド、課題と目標を説明する角田裕毅…後半戦初得点へ
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RBフォーミュラ1の角田裕毅とダニエル・リカルドが、2024年FIA-F1世界選手権、第18戦シンガポールGPに先立って抱負を語った。昨年のレースでは、リカルドの代役を務めたリアム・ローソンが、アルファタウリの当時のシーズン最高成績を塗り替える9位でフィニッシュした。
前戦アゼルバイジャンGPでリカルドは、狂気のラップタイム変動をもたらす「異例」のグレイニングに見舞われ13位に終わった。レース後には、「何よりも悔しいこと」として角田裕毅のリタイヤを挙げた。
角田裕毅が14周でレースを終えたため、チームは限られたデータを元に問題の解析を進め、シンガポールまでに対策を講じなければならない。
週末に先立ちリカルドは、「バクーの時よりも良いパフォーマンスを発揮したい。この問題を理解して改善するために、チーム全体で懸命に取り組んでいる」と語った。
「マリーナベイ市街地コースは僕のお気に入りのトラックの一つだ。昨年はここでレースができなかったから本当に楽しみにしている。課題の一つは、とんでもない暑さと高い湿度だね」
「ポイントを獲得できるよう頑張るつもりだ」
リカルドにとって今週末のレースはF1でのラストランとなる可能性がある。シンガポールGPの出走は疑いないが、レッドブルはシーズン途中での交代を検討しており、アメリカGP以降はリカルドに代わって、リザーブ・ドライバーのリアム・ローソンが参戦すると噂されている。
2戦連続でリタイヤを余儀なくされた角田裕毅は「トラブルのない週末」を願っていると語った。
「バクーではあと一歩(予選12番手)のところまでいきましたが、いつも通り、まずはQ3進出を目指すことが最初の目標です」
「シンガポールは体力的にかなり厳しく、長丁場のレースになります。個人的には暑さや湿気はあまり気にならないのですが、ストップ&ゴーが多いため、気を緩める暇がほとんどなく、他のグランプリよりも頻繁なギアチェンジが必要になります」
「ほぼ毎回、セーフティーカーが導入されるので、どんなチャンスも最大限に活かせるよう備えておくことが重要です」
「また、トラックエボリューションが大きく、FP1から予選にかけて1周あたり3秒も速くなるため、コースの変化にも対応しなければなりません」
「とは言え、昨年のコース改修で幾つかの低速コーナーが取り除かれて、ドライブするのがもっと楽しくなりました」
レーシング・ディレクターを務めるアラン・パーメインは、マリーナベイ市街地コースでのテクニカル面の課題を次のように説明した。
「各チームはパフォーマンスを最適化すべく、クルマに最大レベルのダウンフォースを設定する。ここはオーバーテイクが非常に難しいため、土曜の夜の予選が特に重要だ」
「シンガポールは文字通りのナイトレースで、F1カレンダーの中でも特別なイベントだ。そしてドライバーにとっては最も厳しいレースのひとつとなる」
「シーズンの中で最も長いレースであるため最大限の集中力が求められる。通常、ここでのレースは2時間近くかかる」
「これに加えて、高温多湿の気候、19ものコーナー、そしてコースのすぐ脇にはコンクリートの壁があり、僅かなミスも許されない」
改修されたマリーナベイ市街地コースでの初レースとなった2023年のF1シンガポールGPでは、カルロス・サインツ(フェラーリ)がポール・トゥ・ウインを飾る結果となった。
F1シンガポールGPは日本時間9月20日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。