レッドブル、問題多発のスペックCエンジンを封印?次戦ロシアGPでフェルスタッペンのPUを交換

2018年F1シンガポールGPで2位表彰台に上がりシャンパンファイトに興じるレッドブルのマックス・フェルスタッペンcopyright Red Bull Content Pool

ルノー製パワーユニット”スペックC”はエンジンパワーの向上をもたらすものの、その引き換えとして不具合の発生確率が高まる事が知られている。F1シンガポールGPでは、これを使うレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが、週末に渡って不満を喚き散らしていた。

フリー走行では、エンジンが誤作動を起こし誤ってニュートラルに入るようなトラブルが続出。予選でも同じようなドライバビリティの問題が発生したため、チームはエンジンのセッティングを変更し出力を下げ、フェルスタッペンは性能が低下したエンジンでのアタックを強いられた。

これを受けてレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、9月末に行われる第16戦ロシアGPでフェルスタッペンのクルマのエンジン交換を実施し、パワーはダウンするものの、より信頼性の高い旧仕様のICEに切り替える可能性が高いとの見通しを示した。

「ロシアGPは我々にとって忘れ去るべきグランプリになるだろう」とホーナー。「恐らくグリッド後方からのスタートになると思う」

「このエンジンを使うと決断した時点で我々はリスクを取ったのだ。若干パワーが増加しているが、同時に荒く不安的なところがある」

「ただし、パフォーマンスが向上した事はフロントロウ獲得の助けになったし、2位表彰台に貢献した」

フェルスタッペンは夜の市街地コースでのレースで素晴らしい走りを見せ2番グリッドを獲得。レースではメルセデスのルイス・ハミルトンに次ぐ2位でチェッカーを受けたが、次のソチでその姿を見ることはなさそうだ。なお、本家ルノー・スポールではリスクを最小限に抑えるべく、最新版スペックCを投入していない。

ライバルである日本のエンジンメーカー、ホンダは、第16戦ロシアGPかあるいは第18戦アメリカGPで新しいエンジン”スペック3″を投入するものとみられており、独Auto Motor und Sportはその性能向上を35馬力と試算。これが確かであれば、ホンダ製パワーユニットはルノーを凌駕する可能性が高い。

F1ロシアGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了