別の道を進むレッドブル・ホンダ、F1開幕後にシルバーストンでテスト
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レッドブル・ホンダ陣営はメルセデスAMGやフェラーリといったライバル勢とは異なり、7月5日のF1オーストリアGPに向けたシーズン前準備のための実地走行は行わず、開幕後の7月25日に英国シルバーストン・サーキットで今季型「RB16」を使ったテストを計画しているようだ。
レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはこの程、ウィーンに拠点を置くOe24 sportとのインタビューの中で、第4戦イギリスGPの前に旧車ではなく今シーズン用に開発された新車でのテストを予定している事を明かした。
レッドブル・ホンダはハンガロリンクでのレースを終えた後、第4戦のために渡英し、グランプリ1週間前の週末にイギリスGPと同じコースを使ったテストに臨む事になる。マックス・フェルスタッペンとアレックス・アルボンのいずれかがステアリングを握るものと見られるが、現時点では明らかにされていない。
メルセデスは2018年型マシンを用いて既にシルバーストンでテストを行っており、フェラーリもまた、2年落ちのマシンをカレンダー入りが囁かれるムジェロに持ち込み、週明け23日にテストを予定している。レッドブル・ホンダがライバルとは異なる道を選んだのは印象的だ。
F1スポーティング・レギュレーションは、プロモーションを目的とした公式セッション外の現行マシンでの走行を年2回まで許可している。ただしタイヤは今季用ではなくデモ用の装着が義務付けられ、距離も100kmまでに制限される。なお、現在進行中のチャンピオンシップの直前3シーズンいずれかの旧スペックマシンであれば、距離制限なく走行する事ができる。
ミルトンキーンズのチームは2月のバルセロナテスト前に、同じくシルバーストンでフィルミングデイを利用したシェイクダウンを行っているため、予定通り7月にテストを行うと今季の枠を全て使い果たす事になる。
レッドブルのお膝元であるレッドブル・リンクでは先日、ルノーが旧車テスト枠を利用して2018年型F1マシン「R.S.18」を持ち込み、初日のダニエル・リカルドと2日目のエステバン・オコンを合わせてトータル1,124kmを走破した。
ヘルムート・マルコはこれについて「ルノーは2年前のシャシーで走っていたが、積まれていたのは新型エンジンだった。耐久性の高さが印象に残った」と感想を述べつつも、レッドブル・リンクを運営するプロジェクト・シュピールベルク社が”敵に塩を送るに等しい判断”を下した事について「ルノーに貸すのは賢明とは言い難いのではないか」と述べた。