レッドブルF1代表ホーナー、ビノット後任の噂に口を開く…フェラーリ離脱に「さほど」驚かず
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自身がマッティア・ビノットの後任としてスクーデリア・フェラーリのチーム代表に就任する可能性があるとの憶測についてレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表が口を開いた。
今季チャンピオンシップ争いでレッドブルに敗北した後、ビノットはマラネロに辞表を提出した。現在、選定中だとしてフェラーリはまだ後任の名前を明らかにしていないが、マクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表やアルファロメオのフレデリック・バスール代表と並び、ホーナーにもアプローチがあったと報じられている。
Sky Sportsとのインタビューの中でホーナーは「私のコミットメントはレッドブルチームにある。それは非常に固い。私は設立当初からレッドブルにいるし、本当に親密な関係にある」と述べ、憶測を軽視した。
今季のレッドブルはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が雨の鈴鹿でドライバーズタイトル2連覇を達成。3レースを残してオースティンで9年ぶりのコンストラクターズ選手権制覇を成し遂げた。
一方のフェラーリはコンストラクター6位という40年来の最低成績に終わった2020年シーズンを経て、今季はレッドブルとタイトル争いを繰り広げるまでに大きく前進したものの及ばず2位に終わった。
ビノットは一定の成果を挙げながらも実質的にチームを追われる事になった形だが、目まぐるしく入れ替われるフェラーリのトップ人事を目にしていきたホーナーにとっては驚くに値しない事だった。
ビノットの離脱について驚いたか?と問われたホーナーは「それほどでもない。つまり、あれは誰がどう見てもフェラーリの選択だ」と答えた。
「私がレッドブル(2005年)に籍を置いて以降、フェラーリのチーム代表は(今回で)6人、入れ替わる事になるんじゃないかと思う」
「もちろん、彼(ビノット)にとっては辛いことだ。今年の彼らは素晴らしいクルマを作り上げていたし、間違いなく高い競争力を持っていたからね」
1993~2007年までマラネッロのチームを束ね、第2黄金期を築き上げたジャン・トッドが去って以降、赤き跳馬のF1トップは幾度にも渡って交代してきた。
2008年~2014年4月までは現F1最高経営責任者(CEO)のステファノ・ドメニカリが務めた。続くマルコ・マティアッチの在任は7ヶ月に過ぎなかった。そして2015年から3年に渡ってチームを率いたマウリツィオ・アリバベーネを経て、技術畑出身のビノットが抜擢された。
その一方でホーナーは2005年のレッドブル・レーシング創設以来、17年に渡って一貫してミルトンキーンズのチームを率いてきた。
ビノットの手腕を認めているのはホーナーだけではない。マクラーレンのザク・ブラウンCEOは「フェラーリの内部事情がどうなっているのかは知らないが、マッティアは本当に素晴らしい仕事をしたように思う。今年の彼らの競争力は本当に高かった」と評価した。
なおフェラーリがザイドル代表にアプローチしたとの報道については事実かどうかを「知らない」とする一方で「彼がそこへ行かないことは分かっている」と語った。