レーシングポイントF1、ペレス復帰を受けヒュルケンベルグの功績と献身に謝辞
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レーシング・ポイントF1チームは第6戦スペインGPでのセルジオ・ペレスを復帰を受けて、過去2週間に渡って代役を務めたニコ・ヒュルケンベルグに敬意を示すと共に、その献身に感謝した。
チームは声明の中で「チェコ(ペレス)がRP20に戻ってくる事になった。コンストラクターズ選手権での好成績に貢献してくれたニコに感謝するとともに、彼の今後の活躍を願う」と述べた。また、オトマー・サフナウアーCEO兼チーム代表は次のように語り、ヒュルケンベルグの献身と活躍に感謝の意を表した。
「チェコがトラックに戻ってきたことを歓迎するとともに、この2週間に渡って、我々のために素晴らしい仕事を果たしたくれたニコに心からのありがとうを言いたい」
「準備もままならない状態で放り込まれたにも関わらず、誇りに思うに相応しい最高のパフォーマンスを発揮してくれた。それは彼の才能を我々全員に思い出させるものだった」
ルノーのシートを失って8ヶ月。ペレスが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した事で急遽、グリッドに復帰したヒュルケンベルグは、圧倒的な準備不足の中でセッションに臨んだものの、すぐに競争力を取り戻し、チームメイトのランス・ストロールやライバル達に感銘を与えた。
復帰後最初のセッションとなったイギリスGPのFP1出走許可が得られたのは開始10分前。突発的な事態である事を象徴するように、ヒュルケンベルグはスロトールのレーシングスーツとブーツを借りてクルマに乗り込んだが、243日ぶりのドライブにも関わらず目立ったエラーもなく堅実なペースを刻んでみせた。
残念なことにシルバーストンでの復帰1戦目は、クラッチハウジング内の1本のボルトがせん断されてしまい、これが内燃エンジンの始動を妨げたことでレースに出走する事が出来なかったが、2戦目の70周年記念GPではプラクティスを通してストロールを凌ぐタイムを刻むと、予選ではメルセデスの2台に続く3番手タイムを記録。252日ぶりに出走したレースでは、バイブレーションの影響で最終盤に余計なピットストップを強いられるまでは5番手を走行し、最終的に7位フィニッシュを飾った。
ヒュルケンベルグのリザーブとしての役割は一旦終わった形だが、噂では幾つかの他のライバルチームが緊急時の代役としてヒュルケンベルグの起用を検討しているとされる。何か問題が生じた際には、自ら抱える公式リザーブドライバーではなく、ヒュルケンベルグに代役を打診する事を議論しているようだ。