トロロッソ、ブレーキトラブルで半日走れず「ガスリーとホンダに謝罪したい」第二回 F1バルセロナテスト初日
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スクーデリア・トロロッソの技術部門を率いるジェームス・キーは、3月6日(火)の第二回合同テストで発生したシャシー側のトラブルについて、走行を担当したピエール・ガスリーとエンジンを供給するホンダに対して謝罪した。
先週のテストを好調な形で締め括ったトロロッソ・ホンダは、勢いそのままに第二回目のテスト初日に臨んだ。晴れ渡るバルセロナの空の下、ガスリーは午前中に全体で5番目に多い53周を走り、最速を記録したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)からコンマ5秒遅れの5番手タイムを叩き出した。
だが午後は一変。昼休み明けのトロロッソ・ホンダのガレージは硬く閉ざされてしまった。原因はブレーキトラブル。エンジン側には問題なかったものの、止む無く走行を断念した。この日のトータルラップは54周に留まり、最多周回数を記録したベッテルの171周には遠く及ばなかった。
先週のバルセロナの気候はテストに最適とは言い難く、気温が上昇し路面コンディションが改善した今日の半分を失ったのは確かに痛手。だが、同じ一つのチームを形成する一方が、もう一方に対して公に謝罪するのはあまり例がない。キーの人柄なのか、はたまたワークスチームの一員としてのプレッシャーなのか…。キーが発表したコメントを以下に紹介する。
絶好の走行機会を喪失、ホンダに謝罪したい
ジェームス・キーテクニカル・ディレクター
先週よりも真っ当なコンディションの中で走行できた事を思えば、今朝はそこそこ生産的な時間を過ごしたと言える。ピエールはマシンに満足している。我々は先週からの学びを活かして、マシンのセットアップを数多く変更した。
エンジニアの皆はテストからテストまでの短い時間の中で、データを分析し望ましい方向性を導き出すという素晴らしい仕事をやってのけてくれた。最初の測定値を元にしてエアロ側に少しばかり変更を加え、その後シャシーのセットアップに関して更なるテストを行った。その後は暖かいコンディションの中でのタイヤパフォーマンスについて初めて調査を実施した。
残念な事に、午後はシャシー側に問題が出てしまい、ブレーキにトラブルを抱えてしまった。原因の特定に手間取ってしまい、多くの時間を失ってしまった。言うまでもないことだが、あらゆる問題に対して適切に対処することは重要な事だ。
トラブルのために走行機会を失ってしまった事が残念だよ。明日の準備を確実なものにするために、今夜は夜通しで作業に取り組むつもりだ。ドライバーとホンダに対して謝りたい。絶好の走行チャンスを失ってしまい、用意していたロングテストの項目を実施することが出来なかった。
残された3日間のテストでは、時間を有効活用しつつプログラムを正しく遂行していかなくてはならない。
キーが謝罪する一方で、ホンダF1プロジェクトの現場を統括する田辺豊治テクニカル・ディレクターは「トラブルをあぶり出す事もテストの一つ」との認識を示した。