メルセデス:手応え十分のボッタスに対し、セットアップが決まず課題を抱えるハミルトン

アルガルベ・サーキットのパドックを並んで歩くメルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス、2020年F1ポルトガルGPにてCourtesy Of Daimler AG

メルセデスAMGペトロナスF1チームは10月23日(金)に行われたF1第12戦ポルトガルGP初日プラクティスで、バルテリ・ボッタスが2度のセッションを制覇。トップタイムを連取した。

一方のルイス・ハミルトンは、FP1で2番手タイムを刻んだものの、午後に向けて施したセットアップ変更が上手くハマらなかったようで、赤旗中断の影響があったとは言え8番手に留まった。

アルガルベ・サーキットでの走行は初めてという事で、チームとしては各コンパウンドの違いを深めるためのプログラムに重点を置いた。

エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、2日目以降の課題にタイヤのウォームアップを挙げた。コンパウンドが硬いため、特に1周のみのクイックラップにおいてタイヤに必要な熱を入れる事が出来ず、バランスが取れていないのだという。

メルセデス:F1ポルトガルGP初日

バルデリ・ボッタスFP2: 1位, FP1: 1位

陽射しに恵まれたし、走っていて最高に楽しいコースだったから、今日は素晴らしい1日になったよ。路面がかなり滑りやすくて、初めてソチやオースティンに行った時のことを思い出した。あの時も新しい舗装だったんだ。

この手のターマック(舗装)はグリップの取り方が難しい。グリップを失った瞬間にマシンのコントロールが効かなくなってしまうんだ。今日スピンが多かったのはそのせいだと思う。

路面はラップ毎に改善していき1日を通して向上したけど、セッション間に若干リセットされた可能性があるのと、赤旗の影響で2回目のプラクティスでは走行が限られてしまったから、僕としては明日以降も更にグリップが上がると踏んでいる。

マシンバランスもかなり良かった。主に低速コーナーでリアエンドに苦戦していたけど、ラップタイムからも分かる通り、望んでいる場所までは遠くない位置につけている。とは言えいつものように、明日に向けてやるべき仕事はまだ残っている。

ルイス・ハミルトンFP2: 8位, FP1: 2位

勾配の変化が凄くて、どこに向かって走っているのか分からない場所がたくさんあった。路面も凄くスムーズで、ここは本当にやりがいのあるサーキットだね。コースコンディションは一日を通してさほど変化はなかったと思うけど、風が強まったせいか風向きが変わったせいかどうかは分からないけど、その点ではトリッキーだった。

FP2では赤旗が2度出てしまい、思っていた以上に長くガレージに留まらなきゃならなかったのが悔やまれる。クルマの感触があまり良くなかったという部分はあるけど、僕としてはFP1の方が良い走りができていた。FP2に向けて幾らか変更を加えたら、フィーリングがかなり悪化してしまったんだ。セットアップ的に何が悪かったのかを突き止めなきゃならない。

1周でタイヤを正しいウインドウに入れるのがかなり難しいから、コース上で前走車とのギャップを作るのは簡単じゃないだろうね。ソフトタイヤですら、ソフトと呼ぶにはあまりにハードだし。予選Q1はコース上にマシンが溢れてエキサイティングなセッションになるんじゃないかな。

計測ラップのためのポジション争いを懸けたドックファイトになると思うけど、それは誰にとっても同じ事だし、そういうものさ。


初日はバルテリ・ボッタス(メルセデス)が両セッションで最速タイムを刻んだ。FP2では車両火災とクラッシュの影響で2度に渡って赤旗が振られる中、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2番手に、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続く結果となった。

F1ポルトガルグランプリ3回目のフリー走行は日本時間10月24日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってアルガルベ・サーキットで開催される。

F1ポルトガルGP特集

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