一同爆笑:危険なラリーに興じる父達への危惧「心配ない。僕の親父はさ…」とペレス、フェルスタッペンとサインツ大笑い
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鈴鹿での悲劇的な事故によりジュール・ビアンキが亡くなって10年という事で、2024年のF1日本GP決勝レース後のトップ3会見では、F1とラリーのどちらが危険だと思うか?との質問がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とカルロス・サインツ(フェラーリ)に飛んだ。
サインツSr.は言わずと知れたラリー界のレジェンドドライバーだ。世界ラリー選手権(WRC)で2度のチャンピオンに輝き、今年1月のダカール・ラリーでは自身4度目の総合優勝を果たした。
「速く、そして危険な生き方をする父親」について問われたサインツは苦笑を浮かべながら「そうだね、、個人的には僕より親父の方が危険だと思ってる。62歳だしね」と答えた。
「もう既にこれまでの人生でめちゃくちゃリスクを背負って生きてきたわけで、家で僕とゴルフをしたり、ママと一緒に過ごしたりできるのに、なんでやり続けるんだよ?って言ってるんだけどさ。彼はダカールを含めて年に2、3回はラリーをやりたがっていて、説得できないんだ」
するとサインツの右隣に座っていたフェルスタッペンが「たぶん、君のお母さんは彼が外に出て行ってくれた方が嬉しいんじゃないかな!そうすれば自由な時間が持てるからね!」と冗談を飛ばした。
更に右隣に座っていたセルジオ・ペレスが「君のママは『レースを続けなさいよ!やめないで!やめちゃ駄目よ!』って感じなんだね!」と便乗すると、フェルスタッペンは腹を抱えて笑い、サインツは再び苦笑しながら次のように続けた。
「親父を大人しくさせておくにはさ、年に3、4週間、やりたい事をやらせるのが良いと思うんだ。ほら、ダカールは2週間で、これに加えて準備期間も必要でしょ」
「でも正直に言えば、今でも時々あれこれ考えるんだよね。特にダカールはリスクを伴う競技だし、この手のラリーは事故もあるしさ。素晴らしいレースだと思うし、安全面もしっかりしている点は良いんだけど、僕より彼の方がリスキーだよ」
これを受けフェルスタッペンは「そうだね、僕の親父がラリーを始めたのは2、3年前のことだけど、彼のオンボードを見ると間違いなく僕より危険だと思う」と述べ、トトロッソ時代のチームメイトに同意した。
2009年のル・マン24時間レース以降、レース活動が途絶えていた元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、息子マックスの成長を機に、2022年の2月にベルギーで開催されたラリー・オブ・ハスペングーで念願のラリーデビューを飾った。
ヨスの話が出た事を受けサインツは、「先週、じゃないや、2週間前か、確かバーレーンテストの時だったと思うんだけどさぁ…」とフェルスタッペンに話しかけた。
「君の親父が僕の親父に事故った時の写真とかを見せに来たんだよ! 『見て見て!』みたいな」
するとフェルスタッペンは「『どう思う?どうよ?』みたいな感じね!うちの親父は事故があると、いつも(自分の腕ではなく)ペースノート(コースの情報などを記したノート)のせいにしたがるんだよ」と大笑いした。
「でもまぁ、ラリーをやっている人たちの事は本当に尊敬しているんだ。本当に素晴らしいと思う」
「僕らは衝撃や何かに耐えられるように設計されたコースでレースをしているけど、ラリーはほら、個人的には木とかのせいだと思うんだけど…普通は動かせないじゃない? だからラリーの方が少し危険だと思うんだよね」
2人の話が落ち着くと、メキシコ連邦議会議員のアントニオ・ペレス・ガリバイを父に持つペレスは「心配ないよ」とフェルスタッペンとサインツを励ました。
「僕の親父は政治に足を突っ込んでるから、彼の方が危険だと思う。だからみんな、心配しなくて大丈夫だ!」
会場全体が笑いに包まれたところで会見は終了した。
メキシコでは選挙が近づくたび、政治家が麻薬カルテルから命を狙われる凶悪犯罪が急増する。暗殺により命を落とす政治関係者は毎年数百人以上にも上り、今年に入っても既に15人の選挙候補者が殺害されている。