F1予算制限ルール違反の罰則および、制裁決定に際して考慮される加重・軽減要因
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F1財務規定違反があった場合、どのようなペナルティが科されるのだろうか? 制裁決定にはどのような要素が考慮されるのだろうか?
予算制限ルールが初めて導入された2021年シーズンは、ウィリアムズとアストンマーチンが手続き上の違反を、そしてドライバーズ世界選手権を制したレッドブルが手続き上並びに予算超過を犯した。
予算制限ルール違反の場合に科されるペナルティ
財務規定に違反した場合、超過金額が5%未満か以上かで罰則内容が分かれるが、いずれも超過の程度と個別の罰則との関係は明示されていない。
軽度予算違反(5%未満)
- 戒告処分
- ドライバー及びコンストラクター選手権ポイントの減点
- 1回以上の競技会の出場停止
- 空力を含む何らかのテスト制限
- 予算上限額の削減
重度予算違反(5%以上)
- コンストラクター選手権からの排除
- ドライバー及びコンストラクター選手権ポイントの減点
- 1回以上の競技会の出場停止
- 空力を含む何らかのテスト制限
- 予算上限額の削減
制裁措置決定に際する加重・軽減要因
制裁内容を決定するのはコストキャップ裁定委員会だ。委員会は個別のケースを検討する際に以下に記された加重要因または軽減要因を考慮する。
加重要因
- 悪意、不正、故意の隠蔽または詐欺の要素が認められる場合
- 問題となっている報告期間において財務規則に複数の違反があった場合
- 前の報告期間に財務規則違反を犯していた場合
- 超過金額の程度
- 非協力的であった場合
緩和要因
- 自発的に違反を申告した場合
- 過去に財務規則遵守の実績がある場合
- 予期せぬ不可抗力な出来事による場合
- 全面的に協力した場合