ルイス・ハミルトン白旗、戦略ミスを認める一方 敗因は「異次元に速かった」フェルスタッペン
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ルイス・ハミルトンのポイントリーダー復権は僅か2戦で幕を閉じた。チャンピオンシップを争うライバルの母国、ザントフォールトでのF1第13戦オランダGPではマックス・フェルスタッペンが完勝を飾り、3点差で首位を奪還した。
2番グリッドのハミルトンは今回も見事なドライビングでフェルスタッペンに迫っていたが、アンダーカット狙いの2回のピットストップは共に失敗に終わった。ハミルトンは無線を通してメルセデスの戦略に疑問を投げかけ続けていたが、結局のところ、ペース不足が敗北の最大の要因である事に変わりはなかった。
この日のレースでハミルトンは、今季5回目の2位フィニッシュに終わった。昨シーズンで2位を獲得したのは僅か1回のみだ。
ハミルトンが特に不満を抱いたのが39周目の2回目のピットストップだった。中古のミディアムタイヤを装着して出た先は”トラフィックパラダイス”で、ラップをリードするフェルスタッペンは悠々自適にハードタイヤに履き替え、首位のままにコースに戻った。
「あれがベストな戦略じゃなかったのは間違いないと思っているけど、最終的には今日の彼らが速すぎたんだ。それに尽きるよ」とハミルトン。
「これに関してはオフラインで改善策を考えるつもりだけど、2回目のストップはあまりに早すぎたと思ってる。トラフィックを通過していた最中で彼に対して1秒を失っていたしね。ピットストップをする前にそのギャップを詰める時間が必要だった」
「そして結局はトラフィックの中に連れ出されてしまい、 戦略を成功させる事ができなかった。こうなる事を何故チームが気づかなかったのか僕には分からない」
興味深いのは今回もまた、タイヤに再三不満を訴え続けながらもハミルトンがペースを維持し続けた点だ。
ハミルトンは「今週末はタイヤがかなり良くてね。レースを通してずっと全開で走る事ができたし、タイヤをマネジメントする必要がなかった。僕はただできる限り差を詰めていくだけだった」と語った。
「それでも今日の彼(フェルスタッペン)は速かったと言わざるを得ない。今日の彼らは異次元にいた。本音を言えば殆どのラップで何も出来なかった」
トト・ウォルフ代表も「今日のレッドブルは非の打ち所がなく、戦略面で何をやったとしてもやり合う事は難しかった。やれる事は全て試した」と白旗を振った。
エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは2回目のピットストップについて、レッドブルがソフトタイヤでカバーしてくれば逆転のチャンスがあると考えていたものの、結果としてフェルスタッペンがハードを履いた事で芽が潰えたと説明した。