異例オーダーもフェルスタッペンが最速、角田裕毅は最多周回…アストン試練 / F1メキシコGP《FP2》結果とダイジェスト
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2023年F1第20戦メキシコGP 金曜2回目のフリー走行が現地10月27日に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がFP1で刻んだ自身の全体ベストを1秒以上を更新する1分18秒686を記録。初日をトップで締め括った。
右リアに捨てバイザーが引っかかっていると報告する場面はあったが、それを除けば大きなトラブルはなく、中速コーナーが連続するセクター2で全体ベストをマークし、0.119秒差でランド・ノリス(マクラーレン)を2番手に退けた。3番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。
上位には珍しい顔ぶれが並んだ。エルマノス・ロドリゲス・サーキットは高地ゆえにダウンフォースが少なく、グリップも低い事からタイヤを機能させるのが難しく、例年、多くのサプライズをもたらしてきた。
ジュニアドライバーのアイザック・ハジャーにFP1を譲った角田裕毅は、制限超過のパワーユニット及びギアボックスの搭載によりレースを最後尾からスタートする事から、ミディアムタイヤを中心としたロングランに集中的に取り組み、全車最多タイとなる33周を走破。中盤にソフトを履いてクイックラップを走り12番手をマークした。
アルファタウリのチームメイト、ダニエル・リカルドはハードタイヤを中心に周回を重ねてルイス・ハミルトン(メルセデス)を0.022秒差で退け6番手で初日を終えた。角田裕毅はレース向けのセットアップが予想されるため、予選ではチームメイトを上回る活躍が期待される。
上空の一部に黒い雲が垂れ込める中、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温27℃、路面38℃と、FP1よりやや涼しめのドライコンディションでスタートした。セッション中の降水確率は20%。序盤に若干の降雨はあったが、本降りには至らなかった。
5名のルーキードライバーがステアリングを握ったFP1を経て、角田裕毅、ジョージ・ラッセル、ピエール・ガスリー、バルテリ・ボッタス、ケビン・マグヌッセンの5名が今週末初めてステアリングを握った。
昨年の予選でトップ6を刻んだボッタスは、テオ・プルシェールからアルファロメオC43を引き継ぎ、母国レースのセルジオ・ペレス(レッドブル)を抑えて4番手タイムをマークした。チームメイトの周冠宇は13番手でクルマを降りた。
予選シムで最も速くソフトタイヤを装着したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は一時、タイムシートのトップに立っていたが、セッションを経る毎に後退していき9番手で初日を終えた。フレデリック・ヴェスティからステアリングを引き継いだジョージ・ラッセル(メルセデス)が10番手に滑り込んだ。
FP1で油圧系統のトラブルに見舞われたカルロス・サインツ(フェラーリ)の不運な終わらなかった。FP2では左のリアビューミラーが割れるアクシデントに直面し、3番手を記録したチームメイトからコンマ3秒遅れの11番手に留まった。
FP1で2番手を刻んでパドックを驚かせたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は一転、14番手に後退した。
アストンマーチンにとっては非常に厳しいセッションとなった。
フェルナンド・アロンソは履き替えたばかりの新品ソフトでの2周目に360度スピンを喫した。壁との衝突は避けられたものの、1セットがお釈迦となりミディアムでの計測ラップで最下位20番手に沈んだ。
チームメイトのランス・ストロールは左フロントホイールが取り外せない奇妙なトラブルに見舞われ、こちらも18番手に留まった。
That was a scary spin for Fernando! 😵💫
A snap of oversteer almost puts Alonso in the barriers, but he turns it into a beautiful 360 and returns to the pits#MexicoGP #F1 pic.twitter.com/JF7tV6CpGn
— Formula 1 (@F1) October 27, 2023
オコンまでのトップ8はコンマ4秒、ガスリーまでのトップ16は1秒と、フィールドはかなりタイトだ。
3回目のフリー走行は、日本時間10月28日(土)26時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2023年F1第20戦メキシコGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:18.686 | 26 | |
2 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:18.805 | +0.119 | 30 |
3 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:18.952 | +0.266 | 32 |
4 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 1:18.955 | +0.269 | 33 |
5 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:18.988 | +0.302 | 28 |
6 | 3 | リカルド | アルファタウリ | 1:19.002 | +0.316 | 30 |
7 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:19.024 | +0.338 | 29 |
8 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:19.077 | +0.391 | 28 |
9 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:19.163 | +0.477 | 30 |
10 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:19.227 | +0.541 | 30 |
11 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:19.257 | +0.571 | 33 |
12 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:19.290 | +0.604 | 33 |
13 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 1:19.415 | +0.729 | 26 |
14 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:19.446 | +0.760 | 23 |
15 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:19.535 | +0.849 | 28 |
16 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:19.642 | +0.956 | 28 |
17 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 1:19.900 | +1.214 | 26 |
18 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:20.075 | +1.389 | 16 |
19 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:20.112 | +1.426 | 29 |
20 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:20.426 | +1.740 | 29 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 27℃ |
路面温度 | 38℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1メキシコGP |
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セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | エルマノス・ロドリゲス・サーキット |
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設立 | 1962年 |
全長 | 4304m |
コーナー数 | 16 |
周回方向 | 時計回り |