角田裕毅、リカルド牽引のチームプレイ「必要なかったかも!」2列目獲得に貢献…最後尾からの入賞誓う

ガレージ内でパーテーションに寄っかかる角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月28日(土) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

”バック・オブ・ザ・グリッド”のペナルティが確定していた角田裕毅(アルファタウリ)は10月28日のF1メキシコGP公式予選で、ダニエル・リカルドの牽引役を務めるチームプレイに徹した。

9月のイタリアGPでパワーユニットのトラブルに見舞われた事を受け、アルファタウリは週末に先立ち、22号車AT04のパワーユニット一式を交換。さらにレギュレーションの割り当て上限を超過する今季5基目のギアボックスに載せ替えた。

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エルマノス・ロドリゲス・サーキットを駆け抜ける角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月28日(土) F1メキシコGP予選

予選結果に関わらず最後尾スタートとなる見通しが固まっていたため、角田裕毅はQ1でリカルドの前方を走行してスリップストリームを与え、1アタックのみでの3番手突破をお膳立てした。そして自身も7番手でQ2に進むと再びトウを与えた後、ノータイム15番手でセッションを終えた。

チームメイトにトウを与えていた事について問われた角田裕毅は「ペナルティを受ける事が分かっていたため、チームに対して出来る限りの事をしました。ダニエルを手助けできて良かったです」と語った。

「今週の僕らのクルマは兎に角、本当に速いみたいで、彼にその必要はなかったかもしれませんね(笑」

「ですがトウによって更なる自信を与える事ができますし、僕としては明日に向けて、ベストを尽くしてポイント獲得を目指していきます」

角田裕毅は不要だったかもしれないと笑ったが、チーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは角田裕毅のチームプレイが「今日の成功に繋がった」と指摘する。

「ユーキは予選全体を通してダニエルにトウを与え、彼が如何にチームプレイヤーであるかを示した。これが今日の結果に繋がった」

「なぜならダニエルはQ1でタイヤを温存し、Q3に向けて2つの新品ソフトを残すことができたからだ」

リカルドはアルファタウリにとっての今季予選ベストを大きく塗り替える2列目4番グリッドを持ち帰った。エルマノス・ロドリゲス・サーキットでのAT04は中団のライバルに対して大きなアドバンテージを築いている。

低速のセクター3で最速を記録したのはリカルドだった。中速のセクター2もマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に次ぐ2番手で、ロングストレートを擁するセクター1のみ8番手だった。

最後尾20番手からの逆転入賞に自信を感じているのか?と問われた角田裕毅は「そうですね。それに向けてフリー走行を通して準備を重ねてきましたし、ここでは何が起きるかわかりませんので全力を尽くします」と答えた。

降格を念頭にチームは、角田裕毅のマシンに決勝を見据えたセットアップを施したものと予想される。


2023年F1メキシコGP予選ではシャルル・ルクレールが2戦連続のポールポジションを獲得し、2番手にカルロス・サインツが続いた事でフェラーリがフロントロウを独占する結果となった。

決勝レースは日本時間10月29日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周4304mのエルマノス・ロドリゲス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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