中団最速トロロッソ・ホンダ、高地対策の新パーツが機能「まだまだタイムを引き出せる」F1メキシコGP《初日》

コースインを待つトロロッソ・ホンダSTR14、ダニール・クビアトのガレージにて、2019年F1メキシコGPにてcopyright Red Bull Content Pool

トロロッソ・ホンダのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、10月25日(金)に行われたF1第18戦メキシコGP初日プラクティスを振り返り、プログラムの内容を説明した。

STR14はメキシコで、ミッドフィールド上位を争う競争的なパフォーマンスを発揮。ダニール・クビアトがメルセデスにコンマ1秒と迫る6番手を記録し、ピエール・ガスリーが7番手に続いた。

「メキシコのサーキットは標高が高く空気密度が低いため、マシンの冷却に大きな影響が出てしまう」とジョナサン・エドルズ。エルマノス・ロドリゲス・サーキットは海抜2300mの高地に位置しており、平地と比べて空気が約22%薄い。

「我々はこういった特殊なコンディションに対処すべく、幾つかの新しいパーツを持ち込んだのだが、今のところ、これら新パーツは上手く機能しているようだ」

「低気圧のために余計にダウンフォースが不足していた事に加えて、昨夜は雨が振っていたためFP1のセッション序盤は路面に水たまりがあり、最初の40分程はグリップがなくドライタイヤで走行する事が難しかった」

「FP1では、エアロとメカニカル関連のテストを行う計画を立てていたのだが、(ランス・ストロールのクラッシュのために)最終コーナーのバリアの修復が終わるのに時間がかかったため、予定していたプログラムを全て消化する事が出来なかった。そこで、ドライバー2人には、できる限り多く走り込んでもらうことにして、マシンバランスの調整に重点を置くことにした」

「路面コンディション的に、プライムタイヤのパフォーマンスは良かったものの、オプションを履いた他車は酷いグレイニングを患っていた。タイヤ周りの一番の問題は、低速走行時のリアのグリップ不足だった。この課題を克服すべく、FP2に向けていくつかの変更を加えた」

「この変更は上手くいき、二人共、より自信を以てクルマをドライブできるようになったようで、ラップタイムが向上したが、ショートランに関しては、まだまだタイムを引き出せる。マシンバランスはFP1を通して上手く改善させる事ができたものの、まだ完璧と言える状態ではない」

「ロングランでは、主にグレイニングが足かせになっている。3種類のコンパウンド全てがそういった状況だ。決勝で何が一番良い戦略なのかを決めるために、今夜は検討すべき事が山積みだ」

「総じて、今日はチームにとって本当にポジティブな1日だった。オペレーション面では全てが順調に進んでくれたし、パフォーマンス面は当初の予想よりも良い出来だった。予選と決勝でもこのレベルを維持することを目指す」


初日をトップで締め括ったのはセバスチャン・ベッテル(Ferrari)。2番手マックス・フェルスタッペン(Red Bull)を0.115秒差で退けた。3番手には0.465秒遅れでシャルル・ルクレール(Ferrari)が続いた。

2019年F1メキシコグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間10月26日(土)24時から25時まで、公式予選は同27時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。

F1メキシコGP特集

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