メルセデスF1「フェルスタッペン戴冠でも構わない。だが…」最終決戦アブダビGPに向け注文
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メルセデスのトト・ウォルフ代表は、最終的にタイトルを獲得するのがルイス・ハミルトンではなくマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)であっても構わないとの考えを示す一方、それには公平な形での決着が必要だとして”フェア”にレースをするよう注文を付けた。
衝撃的な展開が相次いだF1サウジアラビアGPでは、ハミルトンがフェルスタッペンを抑えて3連勝を挙げ、チャンピオンシップで同一ポイントに並んだ。全ては1週間後のヤス・マリーナ・サーキットで決する。
ただ、物議を醸すような形での最終決着だけは避けたいところだ。
ジェッダ市街地コースでのレースでフェルスタッペンは、5秒+10秒の計15秒ペナルティを食らった。一つはターン1でのコース外走行によるアドバンテージ、もう一つはターン27で発生したハミルトンとの衝突によるものだった。いずれも37周目に発生した。
これについてウォルフはレース後「より評価・検討されなければならないのは、むしろ(ペナルティの内容ではなく)ドライビングの方だ。あれはハードだった。かなりハードだった。恐らく限度を超えていた」と語った。
仮にフェルスタッペンが同じ様にアブダビで罰則を受け、それが原因でハミルトンがタイトルを獲得する事になれば、その裁定が適切かどうかはさておき、スチュワードやメルセデスに対する非難や批判、あるいは誹謗中傷や罵詈雑言は避けられないだろう。逆もまた然りだ。
メルセデスの指揮官は誰もが納得する形でのシーズンフィナーレを望んでいるとして、ライバルに注文をつけた。
「我々はただ、クリーンなチャンピオンシップを望んでいる。最高の男が勝つというね。仮に最終的にそれがマックスであっても私は構わないと思っている。だがフェアなレースでなければならない」
「スチュワードが一線を越えていると判断するような似たようなドライビングがあれば、おそらくアブダビでもペナルティが科される事になるだろう。そうなれば誰もが混乱に陥る可能性がある」
「クラッシュによる影響を受けるような結末がチャンピオンシップに相応しいとは思えない。だからこそ私は自主的な規制が必要だと考えているのだ」
ハミルトンが3連勝の勢いを以て8度目の栄冠を手にするのか? はたまた貪欲な若きオランダ人が流れを変えて初のチャンピオンシップを呼び込むのか? トト・ウォルフは勝利数という観点からフェルスタッペンの方が有利だと認める。
「彼の方が多く優勝しているわけだから、依然としてアドバンテージがあると思うが、最終的な結果について何かを言うつもりはない」
「ただシーズンの最後に2人の素晴らしいドライバーが最高の、最高のレースをする事が重要だと思っている」
スプリント予選フォーマットが採用されたイギリスとイタリア、そしてサンパウロと今回のサウジアラビア。シーズンを減る毎にタイトルランナー達による物議を醸すインシデントの数は増えてきている。