マクラーレン、F1アメリカGP表彰台奪還に向け再審請求権を行使…フェルスタッペン追い抜きでのペナを巡り

マクラーレンMCL38のコックピットに座るランド・ノリス、2024年F1アメリカGPCourtesy Of McLaren

F1第19戦アメリカGPでランド・ノリスが受けた5秒ペナルティを覆して3位表彰台を取り戻すべく、マクラーレン・レーシングが再審請求権を行使した。F1第20戦メキシコGPのイベント初日、2024年10月25日(金)現地14時30分より聴聞会が行われる。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でのレース終盤にノリスは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を追い抜く際にコース外のランオフエリアを使用したことで5秒ペナルティを受けた。

この結果、ノリスはフェルスタッペンに4.1秒の差をつけて3位でチェッカーフラッグを受けたが、ペナルティにより4位に降格し、フェルスタッペンはドライバーズ選手権でのリードを57ポイントに広げた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

激しいポジション争いを繰り広げるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)、2024年10月20日(日) F1アメリカGP決勝レース(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)

一件を巡っては、裁定基準の妥当性を含めて激しい論争が巻き起こった。しかしながら、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表はレース直後、裁定を覆せる可能性は低いとして、リザルトを甘んじて受け入れる方針を示していた。

ところが、メキシコシティでのグランプリ開幕を翌日に控えた木曜日、マクラーレンは驚くべきことに、ペナルティの見直しを求める申し立てを国際自動車連盟(FIA)に提出した。

リザルトやスチュワードの裁定に納得出来ない場合、チームは異議申し立て(抗議)と再審請求、控訴という3つの方法で訴える事ができる。

例えば異議申立て(抗議)については、リザルトへの申し立て期限が「暫定順位発表後30分以内」と定められている一方、「競技中に利用できなかった重要かつ関連する新たな証拠」が事後に見つかった場合、スチュワードの決定に対して再審理を請求する事ができる再審請求権の期限は、競技終了後96時間以内と長い。

再審理を求める者は聴聞会において、再審理が必要である事を裏付ける客観的な証拠を提出し、その証拠が、1)重要であり、2)関連性があり、3)新しく、4)当該決定時に入手不可能であったもの、であるとスチュワードに認めさせなければならない。

上記が認められた場合にのみ、再審理が行われるため、マクラーレンはメキシコGPの初日に行われる聴聞会で、まずはこの要件を満たさなければならない。

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