マクラーレンF1に「計り知れない価値」をもたらすプロドロモウが契約延長―チーム躍進の要
![マクラーレンF1チームの空力担当テクニカル・ディレクターを務めるピーター・プロドロモウ、2025年2月11日](/assets/img/uploads/2025/02/mclaren-f1s-peter-prodromou-extends-contract.jpg)
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マクラーレンF1チームは2025年2月11日(火)、空力担当テクニカル・ディレクターを務めるピーター・プロドロモウとの契約を複数年延長したことを発表した。
チーム再建の立役者
プロドロモウは2023年3月に空力担当テクニカル・ディレクターに就任し、マクラーレンの技術部門の中核として活躍。特に2024年のF1コンストラクターズタイトル獲得における貢献度は計り知れないものがあった。
プロドロモウは1991年にマクラーレンのデザインオフィスに加わり、チーフ・エアロダイナミシストとして活躍した。その後、レッドブル・レーシングへ移籍し、複数のF1ワールドチャンピオンシップ制覇に貢献。2014年にマクラーレンへ復帰し、以来、技術部門を牽引してきた。
契約延長に際し、プロドロモウは次のように語った。
「空力テクニカル・ディレクターを続けられることを嬉しく思う。チームの一員として、この上昇気流の一翼を担えることは光栄だ。昨シーズンの成功をさらに発展させ、より多くのタイトル獲得に向けて貢献していきたい」
「ザク(ブラウン、CEO)とアンドレア(ステラ、チーム代表)が私を信頼し続けてくれることに感謝している。また、仕事においてのみならず、個人的にも私を支えてくれているチームの仲間たちにも心から感謝したい」
プロドロモウの存在は不可欠、とステラ
チーム代表のアンドレア・ステラは、プロドロモウの存在はマクラーレンにとって不可欠な存在であるとして、契約延長を歓迎した。
「ピーターとの複数年にわたる契約延長を発表できることを光栄に思う。彼がもたらした文化的、組織的、そして技術的なリーダーシップは計り知れない価値があり、チームのパフォーマンス向上の要となっている」
「2024年にコンストラクターズチャンピオンを獲得することができたのも、ピーターの貢献なしでは成し得なかった。我々はさらなるワールドチャンピオンシップ制覇を目指し、引き続き彼とともに戦い続ける」
長期的安定を目指すマクラーレン
今回のプロドロモウの契約延長は、マクラーレンが進める「長期的安定性」を追求する戦略の一環とみられる。チームは昨年、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリの契約を複数年延長し、ステラを含む他の主要メンバーの残留を確定させた。
マクラーレンは近年、競争力のあるマシン開発に成功し、チームの成績も着実に向上している。その中心にはプロドロモウが主導するエアロダイナミクス部門の成果があり、彼の継続はチームのさらなる発展にとって極めて重要な要素となる。
2025年シーズンに向けて、マクラーレンは安定したチーム運営のもと、さらなる飛躍を目指す。プロドロモウの契約延長により、マクラーレンの競争力は一層強固なものとなったと言えるだろう。