マルコ「ヨスはホーナーよりトトの大ファン」メルセデスのフェルスタッペン争奪行動を巡り
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2028年までレッドブルと契約を結んでいるにもかかわらず、サマーブレイク中に移籍を巡る話し合いの場を持つなど、マックス・フェルスタッペンの獲得に向けてメルセデスのトト・ウォルフ代表は積極的に動き続けている。
ウォルフはシーズン前半戦を終えて、フェルスタッペンのマネージャーを務めるレイモンド・ファルムーレンとマックスの父ヨスと話し合ったことを明かし、2025年に向けた獲得を実質的に諦めたと示唆しつつも、2026年以降に関しては別の話だと説明した。
レッドブルに対するフェルスタッペンの忠誠心が以前ほど高くないのは明白だ。
ウォルフとの会談について問われたフェルスタッペンは「どの話し合いのこと?」と答え、自身も参加したのか?と追求されると「覚えていない」と返し、ウォルフからの絶え間ないアプローチについては「何も悪いことはない」と述べ、拒絶しなかった。
ウォルフは何故、契約が切れるまで4年半を残すフェルスタッペンの話題を毎週末に渡って口にし続けているのか?
マルコによれば、ヨスはレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表よりもウォルフの「大ファン」であり、普通の人にとっては単なる”お茶”であっても、ウォルフにとっては”重要な話し合いの場”になるという。
オランダGPを経て公開されたポッドキャスト、インサイド・ラインの中でマルコは先の疑問に答え、「マックスの獲得を試みないようでは良いチーム代表とは言えないだろう。トップチームであれば、どこであれマックスを獲得したいと思っているはずだ」と語った。
「一方では、(F1関係者の)誰もがモンテカルロに住んでいることに関連している。グランプリがない時のモンテカルロは静かで、それほど多くのコーヒーショップがあるわけではないから偶然、顔を合わせるのは自然なことだし、トトはそれをネタにするんだ」
「それに、ヨス・フェルスタッペンはクリスチャンよりもトトの大ファンだと思う」
今年初めの騒動に関連してホーナーを公に批判したヨスは、マックスがランド・ノリス(マクラーレン)に完敗したオランダGPを経て独Bildに対し、「優秀な人材はチームを去っていく。この状況には大いに不満だ。マックスはこんなクルマでは満足しない。チームを立て直すのはホーナーの責任だ。彼がそれをやってのけたら驚くがね」と苛立ちをぶつけた。
パフォーマンス条項がある以上、レッドブルがフェルスタッペンを2028年末までチームに留めるためには、競争力のあるクルマを用意し、レギュレーションの刷新により勢力図が根本から覆る可能性がある2026年に向け、成功に向けた確たる展望を示す必要がある。
「トップクラスのF1ドライバーとの契約には、主にパフォーマンスに基づく離脱条項が含まれている」とマルコは語る。
「現時点でマックスは目の前のチャンピオンシップに集中しているし、チームもチャンピオンシップ制覇に向けて取り組んでいる。前に目を向けなければならないし、2026年には新しい規則が導入される」
「誰が競争力のあるエンジンを手にするのかはまだ誰も分からない。2014年に我々は、突然、エンジンが50馬力以上も劣ることになり、信頼性も失われた。だから何が起こるかは本当に分からない」
「だが現時点では全てが明確だ。マックスは来シーズンもレッドブル・レーシングで走る。そして我々は彼が勝てるクルマを用意する必要がある。そうすれば、こうした噂はすぐに止まるだろう」