メルセデス圧勝の流れか…ホンダ勢はガスリーがフェルスタッペン抑えて4番手 / F1イタリアGP《FP2》結果とダイジェスト
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グランプリ初日を迎えたモンツァ・サーキット。2020 F1第8戦イタリアGP金曜2回目のフリー走行が現地9月4日15時、日本時間22時より行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが1分20秒192を記録。2番手につけた僚友バルテリ・ボッタスを0.262秒秒差で退け、初日をトップで締め括った。
メルセデスは強力なパワーユニットを背景に他車よりも多めにダウンフォースをつけながらも、後続を全く寄せ付けない速さを示した。ソフト・ミディアム・ハードの別に関わらず、どのコンパウンドでも高い競争力を見せつけており、モンツァ完全制覇に向けて順調に歩みを進めている。
3番手につけたのはマクラーレンのランド・ノリス。エンジントラブルのためにガレージ内で多くの時間を過ごしたものの、有望なラップタイムを残した。ただし、ライバルが軒並みセッション中盤に計測したのに対し、チェッカー間際でのアタックとなったため、路面のラバーという点で有利なコンディションであった。なおカルロス・サインツは、芝刈りに興じながらも6番手タイムをマークした。
You just can't argue with these results 👏
Despite a bumpy ride, Sainz moves up to P4️⃣!#ItalianGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/sRlbsZ7VME
— Formula 1 (@F1) September 4, 2020
ホンダエンジン勢は、勢い止まらぬアルファタウリのピエール・ガスリーがレッドブルのマックス・フェルスタッペンを0.107秒差で抑えて4番手につけた。両セッションで5番手に終わったフェルスタッペンは「グリップとバランスの両方で苦労している」と口にした。
印象的なパフォーマンスを示したガスリーだが不安材料もある。セッション終盤、ガスリーは車体後部で何かが「跳ねている」と報告。ピットへの帰還を強いられた。チームはダンパーに問題が発生していたと発表した。
アレックス・アルボンはトラックリミットもあり14番手と沈んだが、ダニール・クビアトが7番手を刻んだ事で、ホンダ勢としては3台がトップ10入りを果たした。
© Red Bull Content Pool、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー
午前のFP1に引き続き、午後の現地モンツァも晴天に恵まれ、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温27℃、路面44.4℃、湿度47%のドライコンディションでスタートした。モンツァではスリップストリームの有無がラップタイムを大きく左右するため、予選を見据えてチームメイト同士でトウを与え合う練習に励むチームもあった。
ダークホース最有力候補のルノー勢は、ダニエル・リカルドがメルセデスに迫る暫定3番手タイムを刻んだものの、最終パラボリカのトラックリミット判定を取られタイム抹消に。タイムシート上は15番手と沈んだが、予選・決勝共に上位争いが予想される。エステバン・オコンは11番手でヘルメットを脱いだ。
母国グランプリのスクーデリア・フェラーリは、シャルル・ルクレールが辛くも9番手に滑り込んだが、セバスチャン・ベッテルは12番手と、かろうじてカスタマーのアルファロメオ、アントニオ・ジョビナッツィを13番手に抑える始末だった。
セッション残り15分のところでは、レズモの一つ目(ターン6)に進入するや否や、ベッテルがリアを失い180度スピン。あわや後続のリカルドと接触かという場面があった。リカルドが即座に反応した事もあり、ベッテルがリアを軽くタイヤバリアに差し、タイヤにフラットスポットを作ったのみで事なきを得た。なおルクレールも同じ場所でクルマの挙動を乱しており「ドライブするのが本当に難しい」と無線で不満を訴えていた。
Vettel gets out of shape coming out of the second Lesmo, and gently nudges the barrier
He returns to the pits but the car appears to be fine#ItalianGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/bPJcqWi4PP
— Formula 1 (@F1) September 4, 2020
創業家のフランク卿と副代表のクレアにとって最後の週末となるウィリアムズは流れが悪い。ローダウンフォースのセットアップがキマっていないか、ニコラス・ラティフィが19番手、ジョージ・ラッセルが20番手で隊列最後方に沈んだ。
2020年F1第8戦イタリアグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間9月5日(土)19時から1時間半の日程で開催される。
2020年F1第8戦イタリアGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:20.192 | 32 | |
2 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:20.454 | +0.262 | 29 |
3 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:21.089 | +0.897 | 19 |
4 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:21.121 | +0.929 | 25 |
5 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:21.228 | +1.036 | 30 |
6 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:21.313 | +1.121 | 30 |
7 | 26 | クビアト | アルファタウリ | 1:21.376 | +1.184 | 35 |
8 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:21.389 | +1.197 | 32 |
9 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:21.503 | +1.311 | 32 |
10 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:21.594 | +1.402 | 31 |
11 | 31 | オコン | ルノー | 1:21.697 | +1.505 | 32 |
12 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:21.733 | +1.541 | 28 |
13 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:21.786 | +1.594 | 32 |
14 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:21.883 | +1.691 | 36 |
15 | 3 | リカルド | ルノー | 1:22.080 | +1.888 | 29 |
16 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:22.088 | +1.896 | 32 |
17 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:22.147 | +1.955 | 34 |
18 | 8 | グロージャン | ハース | 1:22.254 | +2.062 | 34 |
19 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:22.825 | +2.633 | 32 |
20 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:22.927 | +2.735 | 34 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 27℃ |
路面温度 | 44.4℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1イタリアGP |
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セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | モンツァ・サーキット |
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設立 | 1922年 |
全長 | 5793m |
コーナー数 | 11 |
周回方向 | 時計回り |