大激闘を制しポールを獲ったライコネン、笑顔一つ見せず一言「仕事の半分が終わっただけ」

2018年のF1イタリアGPでポールポジションを獲得し、ミック・シューマッハと写真を取るフェラーリのキミ・ライコネンcopyright Ferrari S.p.A.

チームの母国グランプリに挑んだスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンは、F1イタリアGP決勝スターティンググリッドを争う公式予選で平均速度263.587km/hの記録を打ち立て、昨年のモナコGP以来となるポールポジションを獲得した。

ライコネンが予選Q3で刻んだ1分19秒119は、2004年にファン・パブロ・モントーヤが記録したコースレコードを14年ぶりに更新。0.161秒差でチームメイトのセバスチャン・ベッテルが2番手につけた事で、フェラーリはお膝元モンツァで18年ぶりにフロントロウを占拠する事となった。


© Ferrari S.p.A. / 予選トップ3を獲得したライコネンとベッテルとルイス・ハミルトン

グランドスタンドに詰めかけたティフォシは怒号のような雄叫びを上げ、この記録を讃え跳ね馬の1-2を祝福した。無線でポールを獲得した事を告げられたライコネンは一言「サンキュー」とだけ返答。グリッド上で行われたトップ3インタビューでも笑み一つ見せなかった。

唯一笑顔を見せたのは、ピレリ・ポールポジション・アワードの授与の際。皇帝のミハエルの息子ミック・シューマッハと並んでフォト撮影に臨んだ時だけ。予選を終えたライコネンは「結果には満足だけど、ポールポジションはレース結果を何も保証しちゃくれない。仕事の半分が終わっただけ」といつも通りのライコネン節を披露した。

ティフォシが湧こうが、14年ぶりとなる歴史的記録更新を成し遂げようが表情一つ変えないライコネンだが、妻のミントゥは別。タイムシート最上部に掲示された夫の名前を確認したミントゥ・ライコネンは、その目に涙を浮かべ喜んだ。

予選結果は決勝とは無関係、仕事の半分が終わっただけ

キミ・ライコネン予選: 1位, FP3: 3位

週末を通してずっとマシンは速かった。これまでのところ、トップ3台のギャップは凄く小さかったし、3つのセクター全てのタイムが鍵を握るような状況だったから、予選が接近した戦いになるのは分かってた事だ。問題は誰が一番上手くやれるかって事だった。今日はそれが僕だったってだけさ。

ティフォシ達の前でポールが獲れて良かったよ。ここは僕らのホームグランプリだしね。マシンに乗ってる時は何も聞こえないけど、皆が応援してくれているのは目に入ってたし、ものすごい声援を送ってくれてるのも分かってた。チームとしてはこれ以上ないリザルトだったし、僕らは良い仕事をしたと思う。


© Ferrari S.p.A.

結果には満足してるけど、残念な事に明日のレースの保証にはならない。良いスタートが切れるグリッドが得られたとは言っても、仕事の半分が終わったってだけで、重要なのは明日の決勝だからね。レースは長いし色んな事が起こりうるからこそ、完璧な仕事をしなきゃならない。明日も良い一日になることを祈ってる。


2018年F1第14戦イタリアグランプリ決勝レースは、日本時間9月2日(日)22時10分から行われ、1周5,793mのモンツァ・サーキットを53周する事で勝敗を決する。

F1イタリアGP特集

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