激戦必至!フェルスタッペンが僅差の最速発進…角田裕毅は赤旗クラッシュ / F1ハンガリーGP《FP1》結果とダイジェスト

ハンガロリンクを走行するレッドブル・ホンダRB16Bを駆るマックス・フェルスタッペン、2021年7月30日F1ハンガリーGPフリー走行1にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン前半戦の終わりを告げる2021年F1世界選手権第11戦ハンガリーGPが7月30日にハンガロリンクで開幕を迎え、日本時間18時30分から金曜1回目のフリー走行が行われた。

グランプリ一発目のセッションを制したのはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。物議醸す前戦クラッシュの雪辱に燃えるポイントリーダーは1分17秒555のトップタイムを記録した。

2番手はバルテリ・ボッタス。開始直後にブレーキに対する違和感を訴えたものの、0.061秒差という僅差でトップに迫った。3番手は0.167秒落ちでルイス・ハミルトンと、背後にはメルセデスの2台が続いた。フェルスタッペンの僚友セルジオ・ペレスは8番手でヘルメットを脱いだ。

激戦必至か。チーム無線によればW12はアンダーステアに頭を抱えており、ハミルトンはフロントエンドのグリップ改善を訴えていた。ハンガロリンクは低速ツイスティーなコースであるため、アンダーが解消されればパフォーマンスレベルが大きく引き上げられる事になる。

金曜午前の現地ブタペストは好天に恵まれ、セッションは気温30.6℃、路面温度53℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは中間レンジのC2からC4までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

前戦イギリスGPでの事故によるフェルスタッペン車のパワーユニット(PU)への影響が懸念される中、ホンダは規制で認められている幾つかの部品を交換して事故時のPUをハンガロリンクに持ち込んだ。

2日目以降に向けて継続使用可能か否かを判断するために、チームは1回目のプラクティスを使ってデータを収集。多少ガレージ内に留まる時間が多く、フェルスタッペンは最多27周を刻んだ5番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)より6周少ない21周でクルマを降りたものの、深刻なトラブルはなかった。

Courtesy Of Alpine Racing

メルセデスのバルテリ・ボッタスを後ろにハンガロリンクを周回するアルピーヌのフェルナンド・アロンソ、2021年7月30日F1ハンガリーGPフリー走行1にて

週末最初のスピンは開幕前日に40歳の誕生日を迎えたフェルナンド・アロンソだった。突風の影響を受けたようで、ターン4で縁石に乗った際にリアを失い芝に飛び出したが、60分を終えてみればタイムシート6番手と、FP2以降に向けて期待が持てる速さを示した。

タイム向上の鍵となるこのターン4は午前のセッションの鬼門だった。ミック・シューマッハやアントニオ・ジョビナッツィも同じ場所で制御を失った。だが最も大きな影響を被ったのはアルファタウリ・ホンダの角田裕毅だった。

角田裕毅は残り20分を切った直後、コントロールを失ってリアからバリアに衝突した。事故そのものは決して大きなものではなかったが、AT02はダメージを負い、車両回収のためにセッションは一時赤旗中断となった。

金曜専用品であれば良いがギアボックスの損傷も懸念されるところで、天性のスピードがある事は確かであるものの、ルーキーとは言え角田裕毅はクルマを壊すミスがあまりに多い。なおターン9でスピンを喫する場面もあった。

ミッドフィールド最速はカルロス・サインツだった。チームメイトのシャルル・ルクレールは右回りのターン5でコース外に飛び出すシーンもあったがこちらも7番手と、跳馬は2台共が上々のスタートを切った。

そんなフェラーリ勢の優勢を予想していたマクラーレンはランキング3位のランド・ノリスが9番手、ダニエル・リカルドは14番手と集団の中に沈んだ。ただし幾つかのアップグレードを持ち込んでいるため、データ収集に注力していたと予想される。

最下位はジョビナッツィだった。走行僅か5周と何某かのトラブルを抱えていたようで、0.897秒差で19番手をニキータ・マゼピン(ハース)に許した。キミ・ライコネンに代わってもう一台のアルファロメオC41をドライブしたロバート・クビサは23周を走り込んで18番手でクルマを降りた。

2021年F1第11戦ハンガリーグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間7月30日(金)22時から1時間の日程で開催される。

2021年F1第11戦ハンガリーGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:17.555 21
2 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:17.616 +0.061 26
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:17.722 +0.167 25
4 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:18.115 +0.560 24
5 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:18.181 +0.626 27
6 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:18.385 +0.830 26
7 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:18.391 +0.836 23
8 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:18.466 +0.911 20
9 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:18.649 +1.094 26
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:18.755 +1.200 25
11 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:18.765 +1.210 26
12 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:18.770 +1.215 18
13 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:18.989 +1.434 22
14 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:19.265 +1.710 27
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:19.724 +2.169 24
16 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:19.824 +2.269 24
17 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:20.383 +2.828 26
18 88 ロバート・クビサ アルファロメオ・フェラーリ 1:20.639 +3.084 23
19 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 1:20.992 +3.437 23
20 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1:21.889 +4.334 5

コンディション

天気晴れ
気温53℃
路面温度30.6℃

セッション概要

グランプリ名 F1ハンガリーGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 ハンガロリンク
設立 1986年
全長 4381m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

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