ホンダF1、今週2度目のPUトラブル…決勝に向けてガスリー車のエンジン交換へ

アルファタウリ・ホンダのジョディ・エジントンと会話するホンダF1の副テクニカルディレクターを務める本橋正充copyright Red Bull Content Pool

7月18日(土)に行われたF1第3戦ハンガリー公式予選を終え、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーのマシンに発生したトラブルがパワーユニット関連であった事を明かし、決勝レースに向けて新しいエンジンに交換すると語った。

ホンダ勢にとって、期待されたハンガロリンクでの予選は失望の結果に終わった。昨年に続くポールポジションを目指したマックス・フェルスタッペンは7番手に終わり、もう一台のRB16をドライブしたアレックス・アルボンは13番手でQ2敗退を喫した。

予選を振り返ったフェルスタッペンは「アンダーステア​​にオーバーステアそれにグリップ不足。トップスピードもあまり出ていない」と述べ、あらゆる要素が組み合わさって最悪の結果に帰結したとの見解を示した

アルファタウリ勢は、ダニール・クビアトが17番手でQ1ノックアウトを喫し、ピエール・ガスリーは今季2度目のQ3進出を果たしたものの、セッションを通してエンジンの不調を訴え続け、Q2の2度目のアタックの際に「終わった」とのコメントを残してクルマを降りた。

Pos Driver Team Q1 Q2 Q3
7 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:15.495 1:14.976 1:14.849
10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:15.767 1:15.508
13 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:15.722 1:15.715
17 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:16.204

田辺豊治テクニカル・ディレクターは「今日のハンガリーGP予選は我々にとって非常に厳しいものとなりました」と1日を振り返った。

「フェルスタッペン選手はマシンのバランスに苦しみ、初日のデータを解析し改善は見られたものの、明日は7番グリッドからのスタートとなりました。もう1台、Q3に進出したガスリー選手については、Q2セッションの終盤にパワーユニット(PU)のデータ異常を確認したため、Q3での走行を見送る事に決めました」

「明日のレースに向けては余計なリスクを避けるため新しいPUに載せ換える予定です。また、本日使用したPUについては至急HRD-Sakuraに送り、詳細解析を行って根本原因を明確にします」

「明日の天気も金曜日、土曜日同様に不安定な予報が出ていますので、これまでのドライ、ウェットでのデータを参考にして、最大限パフォーマンスを発揮できるようにチームと共に準備を進めます」

ガスリーの10号車に関しては、FP1でもパワーユニットに問題が発生していた。貴重なドライコンディションに恵まれた金曜初日の一発目のセッションでガスリーは、トラブルのために一度もガレージから出ることが出来なかった。ホンダは午後のFP2に向けて今季2基目となるCE(コントロールエレクトロニクス)の封を切って交換作業を行っている。

詳細は明らかにされていないが、田辺豊治テクニカル・ディレクターは金曜のセッションを終えて「データに異常が見られたため」に「万全を期すために予防措置として」交換を行ったと説明している。予選で発生したトラブルとの関連性は不明だ。

当のガスリーは予選を終えて、Q3進出には満足しているものの出走できなかった事は「残念」であるとして、日曜のレース前に問題が解決することを祈っていると語った


2020年F1ハンガリー・グランプリ予選では、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がチームメイトで2番手につけたバルテリ・ボッタスを0.107秒差で退け、通算90回目のポールポジションを獲得。セカンドローはランド・ノリスとセルジオ・ペレスのレーシングポイント勢という結果となった。

決勝レースは日本時間7月19日(日)22時10分にスタート。1周4,381mのハンガロリンクを70周する事でチャンピオンシップを争う。

F1ハンガリーGP特集

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