F1イタリアGP:ルノー、リスキーな新型ではなく旧型エンジンをヒュルケンベルグに投入

フルウェットタイヤを履いてモンツァを走るルノーF1マシンcopyright Renault

ルノー・スポールはF1イタリアGPでニコ・ヒュルケンベルグのパワーユニット一式を交換。最新版のICE=内燃エンジンではなく、性能に劣る旧型の封を解いた。

ヒュルケンベルグは前戦ベルギーGPでのクラッシュの事故の責任を問われ、モンツァでの決勝レースで10グリッド降格ペナルティが科せられる事が決定している。ルノーはこの状況を利用してPUストックを確保すべく、戦略的エンジン交換に打って出た。

ルノーはモンツァで1周あたり0.3秒のゲインが得られる最新版”スペックC”を用意しているものの、ヒュルケンベルグに与えられたのは旧仕様の古いエンジン。スペックCは信頼性の面で旧式のスペックBに劣っており、ルノーは性能よりも信頼性を優先した。

ルノーはICE、MGU-K、ターボチャージャー、MGU-H、ES、CEの全PUコンポーネントを交換。ヒュルケンベルグは日曜の決勝を最後尾からスタートする事になる。

モンツァの後に控えるのはエンジン性能差が縮まるシンガポールGP。コンストラクターズ4位を巡って中団チームと激しいバトルを繰り広げるルノーは、モンツァでのレースを捨ててシンガポール以降のグランプリを有利に進める決断を下した。

ルノーがリスクを嫌って安牌を切った一方、コンストラクターズ3位をほぼ手中に収めているレッドブル・レーシングは、ダニエル・リカルドにスペックCエンジンを投入している。

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