ニコ・ヒュルケンベルグ、COVID-19陽性のペレスの後任候補に急浮上…RPからイギリスGP参戦か

ルノーのニコ・ヒュルケンベルグ、2019年F1シンガポールGPにてcopyright RENAULT SPORT

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査で陽性が判明したことで、第4戦F1イギリスGPを欠場するレーシングポイントF1チームのセルジオ・ペレスの後任として、ニコ・ヒュルケンベルグの名が急浮上した。

ペレスはCOVID-19の検査結果が「不確定」であったとして木曜にパドックへの入場が認められず自己隔離に入り、再検査の結果を待っていたが、国際自動車連盟(FIA)は陽性が確認されたとしてペレスの欠場を発表した。

イギリス政府のガイドラインは、陽性者に対して10日間の隔離を義務付けているため、ペレスは今週末のF1イギリスGPだけでなく、少なくとも、その翌週末のF1-70周年記念グランプリも欠場を余儀なくされる事になる。

レーシングポイントは公式のリザーブドライバーを立てていないものの、パワーユニットの供給を受けるメルセデスAMGとの間でリザーブドライバーの共有に合意しており、シルバーアローの控えを務めるストフェル・バンドーンあるいはエステバン・グティエレスのいずれかのドライバーを代役として起用できるオプションを持ち合わせている。

だが、英AutosportおよびF1公式サイトの報道によると、レーシングポイントはヒュルケンベルグの起用を希望しており、ランス・ストロールのチームメイトとして今週末のシルバーストンでF1復帰を果たす可能性が高まっていると伝えている。ヒュルケンベルグはフォース・インディア時代の2012年及び2014年~2016年に、シルバーストン本拠のチームのレースドライバーを務めていた。

チーム代表のオトマー・サフナウアーは、スポーティング・ディレクターのアンディ・スティーブンソン及びパフォーマンスチーフのトム・マッカローと共に、ペレスの後任人事の選定と準備に取り組んでおり、初日金曜の朝に発表が行われる見通しとなっている。

キャリア通算179戦、ポールポジション1回を誇りながらも、優勝はおろか表彰台すら立てなかったヒュルケンベルグは、優れた腕前に見合った結果を残すことが出来ず”無冠の皇帝”とも称されている。32歳のドイツ人ドライバーは、エステバン・オコンにルノーのシートを奪われる形で、昨年末を以てF1を離れた。

なおバンドーンは、来週末の8月5日から13日にかけてドイツ・ベルリンの旧テンペルホーフ空港で行われるフォーミュラE選手権の6レースが控えており、代役には障害がある。グティエレスは2016年を最後にF1から遠ざかっているためブランクが大きい。だがその反面、ヒュルケンベルグのラストレースは昨年末のアブダビGPであり、レース数で言えばブランクは3戦に過ぎない。

なお表彰台の可能性すらあるレーシングポイントのシートを狙い、インディカー・シリーズに参戦中の元F1ドライバー、アレキサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポーツ)や、ハースF1のリザーブを務めるルイ・デレトラズが、横目で様子を伺っている。。

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