ニコ・ヒュルケンベルグ、2025年ザウバー移籍が決定「アウディからの参戦、本当に名誉」複数年契約を締結
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スイス・ヒンウィルに本拠を構えるザウバー・モータースポーツAGとアウディはF1第6戦マイアミGPを翌週末に控えた2024年4月26日(金)、2025年に向けてニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)と複数年契約を締結したと発表した。
ザウバーは次世代F1レギュレーションが導入される2026年よりドイツの高級自動車メーカー、アウディのワークスチームとしてFIA-F1世界選手権に参戦する。
ヒュルケンベルグはフォース・インディアを経て、2013年の1シーズンを通してザウバーからF1に参戦した経緯があり、今回の契約は母国のワークスチーム加入を意味するだけでなく、古巣への復帰という側面もある。
ドイツ・ノルトラインヴェストファーレン州の北西にあるエメリッヒ・アム・ライン出身のヒュルケンベルグは「2013年に在籍したチームに戻る事になる。力強いチームスピリットが懐かしく思い出される。アウディで戦えるというのは僕にとって本当に特別なことだ」と語った。
「ドイツのメーカーがこのような決意を持ってF1に参戦するのは、またとない機会だ。ドイツ製のF1パワーユニットを搭載するファクトリーチームを代表する事は僕にとって本当に名誉なことだ」
キャリア通算200戦以上の経験を持つヒュルケンベルグについてザウバーは「F1で最も優れたドライバーの一人」であり、また「チームの継続的な発展を成功させるための重要な要素」であるとして、2025年シーズンのみならず、アウディ初となる2026年型F1マシンの開発に「密接に関与」していくと説明した。
ヒュルケンベルグは2005年から2009年にかけて、GPを含めたジュニア・フォーミュラで4つのタイトルを獲得するなど、早くからその実力を知らしめた。
この活躍が認められ、2008年にウィリアムズのF1テストドライバーに就任すると、2010年にF1デビューを果たし、以降、7つのチームで208戦に参戦。表彰台経験は未だないものの、ポールポジション1回、最前列スタート2回と、特にシングルラップのパフォーマンスで強烈な才能を発揮してきた。
また、2025年にはF1と並行してポルシェからFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦。ル・マン24時間レースでは初出走ながらも総合優勝を飾った。当時のチーム代表、アドレアス・ザイドルは、アウディF1ファクトリーチームのCEOを務める。
「2025年よりニコと共に、ここヒンウィルからF1を戦える事を本当に嬉しく思う。彼のスピード、経験、そしてチームワークへのコミットメントは、我々のチーム、そしてアウディのF1プロジェクトにおける変革に重要な役割を果たすだろう」とザイドルは語った。
「当初から、長期的に取り組んでいく事についてお互いに大きな関心を持っていた。ニコは強烈なパーソナリティの持ち主だし、彼の意見は専門的なレベルでも個人的なレベルでも、マシン開発とチーム構築を前進させるのに役立つだろう」
詳細な年数は明らかにされていないが、ドイツ国内では3年契約と伝えられている。