過去5戦で3度目無得点、ペレスは「擁護できない状況」であると理解しているとレッドブル代表ホーナー
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F1イギリスGPを経てレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、ポイント獲得でチームに貢献できない状況は「擁護できない」ものであることをセルジオ・ペレスは理解していると語った。
ペレスはシルバーストンで今季ワーストの17位でフィニッシュし、直近5戦で3度目のノーポイントに終わった。コンストラクターズ選手権におけるレッドブルのリードは71ポイントに縮小した。
初日は順調だった。ジュニアドライバーにFP1を譲るハンデがあったものの、FP2では3番手をマーク。好調に週末を滑り出した。
ところが、Q1でスピンを喫してグラベルに囚われ予選は19番手に留まった。これを受けチームは決勝に向けて5基目のエンジンを開封。パルクフェルメ違反に伴い、ペレスはピットレーンからスタートした。
英RaceFansによるとホーナーは「この週末は彼にとって、何もかもが上手くいかなかった」と振り返った。
「もちろん、2台揃ってパフォーマンスが芳しくない状況はフラストレーションが溜まる。もどかしいことに予選ではQ1でチェコを失った」
「彼はアイザック・ハジャーの走行のためにFP1を逃した。FP2はまずまずだった。おそらくトップ6に入れるはずであっただけに、Q1で1台を失ってしまい本当にガッカリした」
「レースではギャンブルに打って出た。ハードタイヤでスタートした彼は序盤、順調にレースを進めていた」
「雨が降り始めた時点で15番手か16番手につけていた。ここで賭けに出るのは当然のことだ。ルクレールと同じ様に我々もインターに履き替えた」
「もし雨が強まっていたなら彼はヒーローになったことだろう。だが実際にはそうならず、余計なピットストップが必要になってしまい、乾きつつある路面でインターを履いていたことでタイムを大きく失った。だから週末全体を振り返って検討すべきことはたくさんある」
厳格な空力テスト制限とコストキャップを背景に、レッドブルの優位性は今や、ほとんど失われた。一貫して上位を争うのがマックス・フェルスタッペンのみという状況に対し、マクラーレンやフェラーリ、メルセデスは2台揃って結果を残している。
ペレスがポイント獲得でチームに貢献できない状況は、コンストラクターズ選手権争いにおけるレッドブルの大きな懸念材料だ。
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは土曜のシルバーストンで、「セルジオのパフォーマンスが低迷していることが、我々にとってチャンスを生んでいる」と語り、ペレスの不調が自分たちのコンストラクターズタイトル獲得に繋がる可能性を「十分に認識」していると認めた。
「我々はポイントを獲得しなければならないし、彼もそれを理解している。ポイントを持ち帰れない状況が擁護できないものであることは彼も分かっている」とホーナーは語る。
「彼は自分の役割と目標を理解している。調子を取り戻すことを誰よりも切望しているのはチェコだ」
シルバーストンでのレースを経てレッドブルはマクラーレンに対して9ポイント、メルセデスに対して7ポイントのリードを失った。
タイトル争いでライバルが接近している状況に触れてホーナーは、「これは我々がかなり意識している部分だ。コンストラクターズチャンピオンシップを勝ち取るには、両方のクルマが揃ってポイントを獲得する必要がある」と付け加えた。
今シーズン末、あるいはシーズン中にペレスがシートを失うのではとの噂が強まる中、レッドブルは今週、シルバーストンに2024年の最新型「RB20」を持ち込みリザーブドライバーのリアム・ローソンにステアリングを握らせる。
これについてホーナーは「真面目な話、リアムのエアロランは数か月前から計画されていた」と語り、ペレスの後任足る器かどうかをテストするためのものではないと説明した。
噂では、シーズンの前半終了を告げるベルギーGP終了時点で僚友フェルスタッペンとの差が101点以上である場合、あるいはフェルスタッペンよりもランキングが6つ以上下回った場合、レッドブルは契約のパフォーマンス条項を使ってペレスを解雇することができるとされている。
イギリスGPを終えてフェルスタッペンとペレスのポイント差は137点にまで拡大した。ベルギーを含む残り2戦でこれを100点以下に抑えるのは現実的に言って、かなり厳しい状況だ。