ハース、F1モナコGP予選ダブル失格…新型ウイングにクリアランス違反

モンテカルロ市街地コースのヌーベルシケインを通過するハースVF-24、2024年5月24日F1モナコGPフリー走行Courtesy Of Haas

VF-24に搭載された新型リアウィングのクリアランス違反を受け、ハースF1チームのニコ・ヒュルケンベルグとケビン・マグヌッセンの両名がF1第8戦モナコGP予選を経て失格処分を受けた。

ヒュルケンベルグとマグヌッセンは各々、12番手と15番手から日曜の決勝レースに臨む予定であったが、予選後の技術検査でフラップの隙間が技術規定第3条10項10号 h)で許可されている最大85mmを超えている事が判明した。

テクニカル・デリゲートを務めるジョー・バウアーは、20号車と27号車の「リアウィングエレメント最上部の調整位置」を検査。その結果、「両車両とも、調整可能なエレメントの最も外側の部分(左側および右側)が、最大許容値の85mmを超えていた」事が確認された。

ハースは今週末、他のライバルたちと同じ様に、モンテカルロ市街地コース向けの新たなハイ・ダウンフォース・リアウィングを投入した。

現地2024年5月25日(土)19時15分より行われた聴聞会の中でハースはスチュワードに対し、クリアランスを設定する上で「不注意」があったと説明した。

スチュワードによると、旧スペックのウィングは「ウイング中心の測定値が規定に準拠するように設定されていた」が、新しいデザインのウイングは両端部に最大ギャップがあった。

チームは「新しいデザインに基づいたギャップ設定について、メカニックに教育していなかった」と説明。ミスを犯した事を「率直」に認めた。

クリアランス以外に関してハースの新しいウィングは技術規則に準拠している事が確認された。

ハースはこの違反によりパフォーマンス上の優位性はなかったと主張したが、優位性の有無は技術規定違反の判断には無関係であり、デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は2台を予選失格とする決定を下した。

2021年のブラジルGPスプリントでは、ポールタイムを刻んだルイス・ハミルトンが同様の問題で失格となった。

失格処分が科された事でヒュルケンベルグとマグヌッセンは決勝レースへの参加資格を喪失した。

そこでハースはスチュワードに、両ドライバーの出場許可を要請した。二人のドライバーはフリー走行を通して出場に足るラップタイムを記録していたとしてスチュワードはこれを受け入れた。

本来であればグリッド最後尾に並ぶ事になるが、チームによると両ドライバーは共にレースをピットレーンからスタートする予定との事で、セットアップ変更を計画しているようだ。

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