2度のF1王者アロンソをして「完璧」と言わしめた周冠宇のデビューセッション
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周冠宇(チョウ・グアンユー)は第9戦オーストリアGPでのF1デビューセッションを「完璧」にこなして2度のF1ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソに感銘を与えた。
FIA-F2選手権ポイントリーダーは幼少期のヒーローであったアロンソのマシンを借り、馬青驊(マー・チンホワ)以来、中国人ドライバーとして8年ぶりにF1公式セッションを走行した。
クルマを壊す事もなく精力的に29周を走り込むと、11番手につけた僚友エステバン・オコンから0.434秒遅れの14番手でデビューセッションを終えた。オコンの計測タイムはソフトタイヤによるものだが、周冠宇が履いていたのは1段階硬めのミディアムだった。
22歳の若手中国人ドライバーについての感想を問われたアロンソは「彼は本当にプロフェッショナルな男で、過去2週間に渡ってシミュレーターで懸命に作業に取り組んでいた。彼は楽しんだんじゃないかな」と語った。
「個人的な見解としては、彼はFP1を完璧にこなしたと思う。トラフィックもあったし、最後にはスタートやフォーメーションラップも練習もあったりと、決して楽なセッションじゃなかったと思うけど、本当に上手くマネージして見せたし、彼にとって良い1日になったのは間違いない」
充実の60分間を過ごした周冠宇は「チャンスを与えてくれたチームに感謝している。本当に特別な経験だった。皆に誇りに思って貰えるような走りができていれば嬉しい」と語った。
「すべてのランに本当に満足しているし、早い段階でタイヤにも慣れることができた。こんなに早くスピードに乗れるとは思ってなかった」
「ミディアムタイヤを履いた状態では間違いなくペースがあったし、ラップを重ねる毎に自信がついていった。今日は着実に積み重ねていって、セッションを通して成長できればって思ってた」
レーシングディレクターを務めるダビデ・ブリビオは周冠宇について、「ミスなく素晴らしいラップタイムを刻んだ」「非常に良い仕事をした」と評価した。