カルロス・サインツのフェラーリ移籍の背景に”トッド家”あり、とティモ・グロック
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スクーデリア・フェラーリは何故、セバスチャン・ベッテルの後任にダニエル・リカルドではなくカルロス・サインツを選んだのだろうか? マラネロは5月14日、スペイン人ドライバーとの2年契約を発表した。
公式にはマッティア・ビノット代表が「カルロスは過去5シーズンに渡ってその才能を証明してきた。技術的な能力だけでなく、我々ファミリーの理想的にフィットする適切な属性を持っていることを示している」と述べ、その理由を説明しているが、元F1ドライバーのティモ・グロックは別の可能性を指摘する。
「カルロス・サインツはトッド家との繋がりが深く、お互いのことをよく知る関係だ」グロックは独メディア主催のポッドキャストの中で自身の見解を示した。”トッド家”とは、国際自動車連盟(FIA)会長を務める元フェラーリチーム代表のジャン・トッドと、その息子でシャルル・ルクレールのマネージャーを務めるニコラス・トッドの事だ。
グロックは「当然、サインツSr.の影響力もあったと思うが、ニコラス・トッドもまた今回の契約で大きな役割を果たしたはずだ」と述べ、1990年と1992年の世界ラリー選手権(WRC)王者であるサインツの父親にも言及した。
なおサインツSr.は移籍発表前の段階で「留まるにしろ一歩踏み出すにしろ、人生は続く。父親としての見立てでは、2019年にそうであったように彼は前進していくのだろうと信じている。これはどのようなスポーツであれ、アスリートが持つべき哲学だと思う。私ができることは、彼の背中を押してやる事だけだ」と述べている。
この種の話の”本当の理由”が世に出る事を期待する事は難しく、グロックの見解が正しいかどうかは現時点では知る由もないが、トッド家をはじめとして世界中のF1ファンが来シーズンのサインツ対ルクレールに注目している事は恐らく間違いないと言って差し支えないだろう。