些細なミスで勝利を逃したベッテル「取り返しのつかない結果を招いてしまった」Ferrari
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オーバーテイクの難しいホッケンハイムリンクでメルセデスを退けポールポジションを獲得したセバスチャン・ベッテル。第11戦F1ドイツGP決勝レースは、母国グランプリのポイントリーダーにとって最高の週末が約束されたようなものであったが、現実はそう甘くなく自らの些細なミスによって悲劇へと変わった。
雨の大混乱が収まりかけた52周目、衝撃の光景に母国ドイツのファンが息を呑んだ。トップを走行していたベッテルがスタジアムセクションのターン13でクラッシュ。タイヤバリアに突っ込みリタイヤを喫した。グラベルの餌食となったベッテルは、コックピット内で激しく両腕を振り上げ、行き場のない悔しさをぶつけた。
レースを終えたベッテルは、ブレーキングが遅れた事でタイヤをロックアップさせた事がクラッシュの原因だと語り、自身の些細なミスであったと認めた。
3番グリッドからスタートした相方のキミ・ライコネンは29周目にトップに躍り出て一気に優勝へと近づいたものの、スクーデリア・フェラーリの首脳陣はベッテルをチャンピオンシップで優位に立たせるべくチームオーダーを発動。39周目にポジションを譲り2番手に後退。レース終盤にはバルテリ・ボッタスにオーバーテイクを許し3位でフィニッシュした。
フェラーリ:F1ドイツGP決勝を終えて
セバスチャン・ベッテル決勝: リタイヤ, グリッド: 1位
言うことは何もないよ。僕の些細なミスのせいで取り返しのつかない結果になってしまった。コーナーでほんの少しだけブレーキングが遅れてフロントタイヤがロックアップ、その後はリアがロックしてしまい曲がりきれなかったんだ。
それまではペースも良かったし、全てをきちんとコントロール出来てたんだ。自分のミスだからガッカリしてる。でも、僕らはこれまでどのコースでも速さを示してきたし、今さら僕らの力を証明する必要はないと思う。来週末のハンガリーGPに気持ちを切り替えるよ。
キミ・ライコネン決勝: 3位, グリッド: 3位
今日は本当に難しいレースだったよ。幾つかコーナーではちゃんとグリップがあるんだけど、雨のせいで他のコーナーでは全くグリップがなかったんだ。ビックリしたよ。特にターン2と6が顕著で、どのタイミングでスローダウンすべきなのか、どこにグリップがあるのかが良く分からなかった。
こういう事はブレーキングゾーンに入る前に判断しなきゃならないわけで、予想よりもウェットだったらお手上げになってしまう。簡単じゃなかったけど、何とかしてベストを尽くそうとしたし、結果的には上手くやり遂げられたんじゃないかと思う。
一番厄介だったのはセーフティカーが入る前だった。かなり雨が降ってるなと思いながら何とかしてグリップを保ってたんだけど、急にグリップがなくなったんだ。ある時点で何台かのバックマーカーに捕まってしまい、残念な事に2番手を失ってしまった。いろんな意味で今日はもっと上手くやれたはずだけど、これが結果だ。状況を考えれば、できるだけの事はやれたんじゃないかと思う。