フェルスタッペンに敗れる事を「期待していたのに」と悔やむ最前列サインツ
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スクーデリア・フェラーリのカルロス・サインツ(フェラーリ)は、予選Q3の最終ラップでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が自身のラップタイムを上回る事を「期待していた」として、F1メキシコGPでの最前列2番グリッドの獲得を悔やんだ。
伝統的にエルマノス・ロドリゲス・サーキットでのレースの最大のオーバーテイクチャンスは1周目に訪れる。スタート直後のロングストレートではトップ3による激しい首位争いが繰り広げられるが、トウが得られるポール以外のポジションが優位となる事は珍しくない。
例えば2021年大会では、バルテリ・ボッタスのスリップストリームを得てアウト側からコーナーにアプローチし、一瞬だけブレーキングを遅らせた3番グリッドのフェルスタッペンが2台を交わしてトップに立ち、後続を16.555秒引き離す逆転の圧勝を飾った。
フェラーリにとってフロントロウ独占は嬉しい驚きであったが、その3番グリッドを手にしたのはプラクティスを全制覇したフェルスタッペンだった。
決勝でのスタート直後のレース展開についてサインツは「予想するのは不可能だ」としつつも、「一つ言えるのは、僕はダーティーサイド(非レーシングライン上でグリップが低い)からスタートするってことだ」と語った。
「これはかなり大きな違いだ。 マックスが僕を少しばかり打ち負かしてくれるかもって期待していたんだけどね。そうすれば、明日は3番手から良いスタートが切れるかもしれなかったから…」
フェルスタッペンに「交換してほしいの?」と尋ねられると「そうだね、検討中だよ!」とサインツは返した。
「でもまぁ、ターン1に向けて楽しいスタートになると思う。 マックスは攻めてくるだろうしね。ターン1に向けてのレースはいつだって良いものだった。誰もがスリップストリームを得ようとするだろうね」
フェラーリにとってのレースの第一関門は、1周目のターン1までの間に如何にしてフェルスタッペンからポジションを守るかという事になる。
どうするつもりか?と問われたポールシッターのシャルル・ルクレールは「まだ話し合っていないから、この後話をするつもりだけど、どうなるかを予想するのはかなり難しい」と語る。
「基本的にはどれだけ良いスタートが切れるかによるしね。上手く対応するつもりではあるけど。 もちろん、チームメイトとの間であまりリスクを犯すような事はさけなきゃならない」
「でもそれを除けば、スタートでどうするかを計画するのは難しい。良いスタートが切れるかどうか、スタートが悪いかどうかによって決まると思う」
2年前の再現を目指すのか?と問われたフェルスタッペンは「小さい頃から学んできた事だけど、同じスタートを繰り返すことなんてできないんだよ」と答えた。
「もちろん、そういう事もあるだろうけど、シーズンが変われば色んな事が大きく変わる。結局のところ、スタートの良し悪しやターン1までのライン、色んな事が関係していくるからね。コースコンディションもそうさ」
「だから、もっと直感的なものであって、実際にスタートした後にどうするかを決めるものなんだ」
2023年F1メキシコGP予選ではシャルル・ルクレールが2戦連続のポールポジションを獲得し、2番手にカルロス・サインツが続いた事でフェラーリがフロントロウを独占する結果となった。
決勝レースは日本時間10月29日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周4304mのエルマノス・ロドリゲス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。