ハースF1、フィッティパルディとデレトラズを予備兼テストドライバーに起用

2020年ハースF1チームのテスト兼リザーブドライバーに就任したピエトロ・フィッティパルディとルイ・デレトラズcopyright Haas F1 Team

ハースF1チームは3月26日(木)、2020年シーズンのF1世界選手権におけるリザーブ兼テストドライバーとしてピエトロ・フィッティパルディとルイ・デレトラズを起用した事を発表した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行の影響で2020年のF1シーズンが事実上の停止を強いられる中、2人のドライバーはシミュレーター作業とトラックサイドの両方でチームをバックアップしていく事になる。

フィッティパルディとデレトラズは、2018年11月のアブダビテストでVF-18のステアリングを握りF1マシンデビューを果たし、2019年にはシーズンを通して米国ノースカロライナ州カンナポリスを本拠とするチームのために広範なシミュレーター作業に取り組んできた。

チーム代表のギュンター・シュタイナーは2人の起用について「当然の事ながら、この発表は開幕戦のオーストラリアGPの期間中に行う予定だったのだが、COVID-19の流行のために遅れてしまった。彼らはこの12ヶ月の間に自分たちの力を証明してくれた。困難な課題に直面した昨年の我々にとって、彼らのシミュレーター作業は間違いなく価値のあるものだった。彼らが我々のレースプログラムに重要な知見を加えてくれる事を楽しみにしている」と語った。

2度のF1ワールドチャンピオン、エマーソンを祖父に持つ23歳のピエトロ・フィッティパルディは2013年にシングルシーターデビューを果たし、2014年にはプロタイヤ・フォーミュラ・ルノー・チャンピオンシップでタイトルを獲得。2018年のWECスパ6時間での予選で集中治療室での緊急手術が必要とされるほどの大クラッシュに見舞われたものの見事に復活を遂げ、昨年はアウディからDTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦した。

フィッティパルディは「ハースと共に培った昨年の経験を更に積み上げていける事になり嬉しく思っている。シミュレータにしろ実際にマシンを操るにしろ、F1での学びは尽きることがないからね」と語った。

スイス出身の22歳、ルイ・デレトラズはF1出走経験を持つジャン=ドニ・デレトラズを父に持つ。フォーミュラ・ルノー・シリーズでキャリアを積んだ後、2016年にカーリンからGP2シリーズに参戦。その後は4シーズンに渡ってFIA-F2選手権を主戦場としており、今季はチャロウズから同シリーズに参戦する。

ルイ・デレトラズは「F1の公式テスト兼リザーブドライバーになることは、F1参戦を目標とする僕にとってのステップアップだ。僕をプログラムに加えてくれたジーン・ハースとギュンター・シュタイナーに感謝したい」と語った。

フィッティパルディとデレトラズは、4月5日(日)にオンラインで開催されるF1バーチャルGPの第二戦でハースF1チームの代表として参戦する。なお祖父のエマーソンは3月28日(土)に開催されるシムレース大会「Legends Trophy」への参戦が決まっている

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了