フェリペ・ドルゴヴィッチ、F1初走行でアストンマーチンに感銘…フリー限定ライセンス要件満たす
Published:
フェリペ・ドルゴヴィッチはF1アブダビGPでのグランプリデビューに先立ち、シルバーストン・サーキットでアストンマーチンの2021年型「AMR21」をドライブ。初のF1マシンを堪能すると共に、プラクティス・ライセンスの要件を満たした。
22歳のブラジル人ドライバーはヤス・マリーナ・サーキットで行われる最終アブダビGPのFP1でランス・ストロールに代わって「AMR22」をドライブする。
参加のためにはフリー走行限定のスーパーライセンスを取得する必要がある。これはFIA-F2選手権への6戦以上の参戦経験ないしは、過去3年でスーパーライセンスポイントを25点以上を保有するドライバーに出願が限定される。
更に、FIAに対してチームがドライバーの能力を証明する事が要件とされており、申請の180日以内に少なくとも最低2日以上、300kmを超える距離を現行相当のF1マシンで走行しなければならない。
ドルゴヴィッチは今回の走行で300km以上を走破。ライセンス取得のための要件を満たした。
F1初走行を終えてドルゴビッチは「F1マシンを初めて体験できて最高だ。多くを学び、アブダビに向けて必要な走行距離を走り込み、準備を整えた」と語った。
「天気は少しトリッキーだった。スリックタイヤで走り込んだ後、終盤にはウェットタイヤで走行した」
「クルマのパフォーマンスは本当に印象的だった。例えば、ギアシフトは滑らかで、横方向のグリップ力は凄まじい。おかげで高い速度を以てコーナーに進入する事ができた」
「本当に楽しかった。チームとのコース上における最初の本格的な取り組みになった。チャンスを与えてくれたすべての人に感謝の気持ちを伝えたい」
この日のドルゴビッチについてチーム代表を務めるマイク・クラックは「素晴らしい仕事ぶりだった。マシンと変化するコンディションに素早く適応し、僅かなラップを走っただけでペースを上げていった」と振り返った。
「若いドライバーがF1マシンで最初の一歩を踏み出す姿はいつだってエキサイティングだ。フェリペは今回のチャンスを最大限に活用してみせた」
「彼はその懸命さを以てエンジニアリングチームと協力して作業に取り組んでいた。彼のプロフェッショナリズム、パフォーマンス、フィードバックには感銘を受けた」
ドルゴヴィッチは2022年のF2チャンピオンに輝くと、新設されたアストンマーチンの若手ドライバープログラムの最初の一人として契約。来季はチームのリザーブドライバーを務める。
アブダビでのFP1出走に続いては、11月22日(火)に行われるポストシーズン・テストでアストンマーチンの今季型「AMR22」をドライブする予定となっている。